連絡先 ページ20
「2もさ、一見1と3と変わらないんだけど、完璧主義の人間がすべてを投げ出すまでの感情の動きがちゃんと描けてるんだ」
「あー、だから2は観られたのか！」
「僕も最初なんで面白いのかわかんなくってさ、わざわざ三回観たよ……」
「なんでそこまですんの？？」
なかなかできない映画の深い話ができて楽しいのか、順平はさきほどとは打って変わって饒舌になっていた。
それに「ふんふん」と相槌を打ちながらAもぺちゃくちゃと口を動かす。
「虎杖さん、映画好きなの？」
「ちょい事情があってさ、ここ最近は映画三昧。でもちゃんと映画館でってわけじゃないんだよね……」
オレンジに染まってきた空を見上げながらAはぼうっとする。
映画で思い出した。
野薔薇と出かける約束をしていたのだ。少年院での任務が終わったら、買い物して、パンケーキ食べて、映画を観て。
(……元気かなぁ)
「やっぱり映画館で面白い映画引いたときの感動はデカいよ」
順平の声に物思いから覚め、Aは顎に手を当てた。
「んー……最後に行ったのいつだっけ。今度オススメあったら連れてってよ」
さも当然かのように次に会う予定を決めているAのコミュ力の高さに順平は固まる。
しかしなにを勘違いしたのか、Aはスマホを取りだした。
「あ、連絡先？ 交換しよ」
「え、あ、うん」
流れのまま順平もスマホを取りだし、LINEを開く。
かわいい虎のアイコンがトーク欄に出現した。
連絡先を交換することにハードルを感じていた順平は思わず尊敬の念をAに抱いていた。
「アレ？ 順平？」
土手の上から声が降ってきた。
顔を上げると、そこにはすらりとした体躯の女性がタバコとネギの入った袋片手に立っていた。
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柊(プロフ) - ハルヒさん» ハルヒさん、コメントありがとうございます！私もこの2人が大好きなんです〜！応援ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年1月13日 23時) (
レス) id: 64b7ea7410 (このIDを非表示/違反報告)
ハルヒ(プロフ) - ヒェッ…ナナミン好きやからこの2人のカプ嬉しい…応援してます頑張ってください！！！ (2021年1月13日 23時) (レス) id: 46554589d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2021年1月6日 0時
