3曲目 ページ4
Aside
役人「…いつから勘づいてた」
いつから…いつからと聞かれれば
『挨拶のときですね。いかにも嫌そうな雰囲気を出していらっしゃったので。』
私の両親は気づいていなかったみたいだけどね
ということは、
『私の両親が非行をしているのはもうバレているでしょう。でないと外面だけはいい両親にあのような態度をとる人は貴方方しか見たことがない。ですが、車の中でもその対応が続いた。両親などとっくのとうに見えなくなったはずなのに。ということは考えられることは2つ、『私も警戒対象として見られている』もしくは『役人さんの個人的な好き嫌いで私も両親と同じような対応をとられている』。考えた結果後者の可能性が非常に高いと判断しました。』
まぁ…女の勘も少し入っていたが
役人「そういうとこだよ、お前のこと好きじゃねぇの。散々な目にあってきたくせに自分を可哀想ともなんとも思わねぇ。周りなんか気にする余裕が無いくらい人間不信になっていてもおかしくねぇ筈なのに冷静に周りを見て分析する。俺は目で見たものしか信じねぇが、お前は信じない。信じたくもない。年頃の女の筈なのに機械みてぇな底知れない虚無。苦手なんだよ、無の人間が。」
『無』…か…
確かに私は何も感じない
昔誰かにそんなこと言われた気がする
でもしょうがない
『私は生まれてから1度も、人間の温かさに触れたことがないのでよく分かりません。昔の私は周りの子達を見て、自分がおかしいと気づいたんでしょうね。ずっと、ずーっと泣いてましたよ。でも何も起きなかった。慣れとは怖いものですね。そのおかげで何も感じなく、何にも興味を抱かなくなりましたよ。』
だって、愛なんて触れられないのが当たり前
心配されないことも当たり前
私は人間不信にもなれなかった
だってそもそも信じてなかったから
信じられる要素がなかったから
役人「…思ってたよりひでぇな…。」
『車で寝てる時、小さい私に言われました。あと1年で自分すら分からなくなる、と。私より私のことがわかっているので、それは本当なのでしょうね。』
でもまぁ、別にいいか…なんて
役人「上には報告しておく。お前のこと、調べさせてもらうぞ。俺がお前に協力するかしないかはその結果次第だ。…一応名前は伝えておく。真名じゃねぇけどな。俺の名前は零(レイ)。」
『一応、よろしくお願いします』
本当に聞きたいことは…今、聞いてしまおうか
『零さん、この本丸では_____。』
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優夜 - 続きが楽しみです (2021年11月7日 21時) (レス) @page22 id: 8c35d92784 (このIDを非表示/違反報告)
悪魔のクリオネ(プロフ) - 凛々さん» コメントありがとうございます!夢主が…ということですか…? (2019年11月5日 20時) (レス) id: 1d65af2f92 (このIDを非表示/違反報告)
凛々 - いつ傷のこと言うんだろう?( -_・)? (2019年10月11日 20時) (レス) id: 9f94443348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悪魔のクリオネ | 作成日時:2019年5月13日 19時