6色と#ffffffの彼女【東海】 (ページ29)

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【アナログ人間、インスタ開設】2 ページ29

としみつside

Aが撮る写真は、綺麗で、暖かくて、どこか懐かしい雰囲気を持ってる。今風にいえば「エモい」というやつかもしれない。

本当に昔からAの撮る写真が好きで、ずっと見ていても飽きないくらいだ。

…とか、言ってやりたいけど恥ずかしくて言えねぇ。

ずっと黙って俺たちの会話を聞いてたしばゆーが口を開いた。

し「俺はAが撮る写真、めっちゃ好きだけどね」

こいつ….、俺が言えなかった言葉いとも簡単に言いやがった…！

『え！ほんとに？！もー嬉しい事言ってくれるやん』

ありがと、としばゆーに笑いかけて、本当に嬉しそうな顔でスマホを見つめるA。

『…しゃーなし、やってみよっかな』

り「お！やっと決めたか～」

て「やばい、A始めたらあっという間にフォロワー抜かれるぞとしみつ」

と「やべぇな、まぁてつやには負けんけど」

て「なにー！」

『どうやってやるん？これ』

ちょ、教えて？と俺の隣に来たA。

距離的に1番近かっただけかもしれないけど、さっきまでのモヤモヤが嘘のよう。すぐに機嫌が良くなるのが自分でも分かって、我ながら単純だなと思う。

て「フォロワー1番乗りになってやる！」

と「残念でした～～～俺が1番でーす」

り「ずりぃぞとしみつ！…よし2人目！」

虫「はーいフォローしましたー」

ゆ「俺もした！」

し「俺もー！」

て「くそー何で見つかんねぇんだ！…あった！」

『うわーーフォロワー6人、だって！何か嬉しいから撮っとこ』

手元にあったカメラで、スマホの画面を撮り始めた。
…何が嬉しいのか分からん。

しかもスクショの機能使えてないやん、笑
あまりの機械音痴ぶりに笑ってしまう。

でも、無邪気に喜ぶAがかわいくて、俺もこっそりシャッターを切った。