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炭治郎「鱗滝さん。」
炭治郎が倒れているAの理由を説明すると、鱗滝はAを優しく起こし、後頭部や背中を触って確認する。
鱗滝「心配ない、当たったのは首の辺りのようだ…炭治郎、この子は目が覚めるまでうちで休ませるとしよう。弟殿もそれで良いかな?」
武道「え、あ、はい!あの…」
鱗滝が目線で返事をすると、何故そこまでしてくれるのかと武道は尋ねる。
だが鱗滝はただ黙って彼を見つめた後、着いてくるように言い、Aを横抱きにして歩き始めるのだった。
少し歩いたところに立派な日本家屋が見え、表札には"鱗滝"の文字が書かれている。
門をくぐった先の庭には池とししおどしがあり、なんとも風流である。
中へ入り炭治郎に布団を敷くように言うと、鱗滝はAをそこへ寝かせた。
鱗滝「茶を入れよう。居間で待っていなさい。」
禰󠄀豆子「私お手伝いします。」
鱗滝達が消え武道と二人きりになると、炭治郎は彼を隣にある居間へ案内する。
中央には広めのローテーブルがあり、周りに座布団を人数分敷き終えた炭治郎は口を開いた。
炭治郎「自己紹介がまだだったね。俺は竈門炭治郎。家は竈門ベーカリーっていうパン屋なんだ。」
武道「竈門ベーカリー…あ、姉ちゃんがこの前買ってきたパン屋だ。」
炭治郎「お姉さん、今日のお昼も買いに来てくれたんだよ。キミの名前は?」
武道「花垣武道です。あの…さっきのお面着けてた人って…」
鱗滝を気になった武道が尋ねると、彼は自分の先生だ、と炭治郎は笑う。
武道「先生?学校の?」
炭治郎「学校のではないんだけど…俺の尊敬する、大切な先生なんだ。で、さっき一緒にいた女の子は俺の妹の禰󠄀豆子。」
妹、と武道が復唱したところで、鱗滝と禰󠄀豆子がトレイにお茶とお茶請けを持ってきた。
テーブルに置かれたお茶は、武道の緊張を溶かすかのように優しい香りを漂わせていた。
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時