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「伊之助君っていうの?今度また修二君とパン買いに来るから、その時見せてもらってね。」
伊之助「ア?なんだこのほわほわした女。」
善逸「お姉さんに失礼な態度を取るなよ伊之助ぇ!」
善逸に胸倉を掴まれ、伊之助は前後に揺さぶられる。
激しく頭が揺れているにも関わらず、彼は善逸を止める様子はない。
大丈夫かとAが心配した表情を向けていると、「お待たせ」と炭治郎が裏口から小走りでやって来た。
炭治郎「…善逸、なにやってるんだ?」
善逸「伊之助がお姉さんに失礼な態度取ったんだ。」
伊之助「ほわほわした女って言っただけじゃねぇか。」
炭治郎「褒め言葉じゃないか。」
善逸「顔が威嚇してた!」
イライラした様子で言う善逸を、炭治郎は笑いながらなだめる。
三人を眺めているうちに、Aと半間は出発の準備が整った。
伊之助「あ!おいノッポトサカ!まだ見終わってねぇぞ!」
炭治郎「こら伊之助!すみません、行って大丈夫です!」
「うん、また来ますね。」
暴れる伊之助を炭治郎が押さえているうちに、半間とAを乗せたバイクはその場を去っていった。
しばらく走り、海の見える公園へと着いた。
バイクを停めて園内を歩くと、景色が綺麗に見える場所にベンチがあり、二人はそこへ座ることにした。
海を眺めながらお気に入りのパンを食べ、Aは嬉しそうに顔を綻ばせる。
半間「…Aちゃんさぁ、」
無言で食べていた半間が口を開き、Aは咀嚼していたパンを飲み込み顔を向ける。
「なぁに?」
半間「さっきの、またデートしようってこと?」
"さっきの"とは、Aの伊之助への発言の事だろう。
Aが「また修二君と買いに来るから」と言ったことが嬉しかったのか、半間は楽しそうに目を細めてAを見ていた。
「え、や、違っ…」
半間「違ぇの?」
「違くはないけどデートではない!」
からかわれているとわかっているAは、頬を赤らめながら不満気に口を尖らせる。
半間「ばはっ、Aちゃんオモロー。」
「修二君、すぐそうやって私をからかうんだから。」
半間「からかってねぇよ。」
「じゃあ無意識にからかってるんだ……あ、あんこ。」
Aは手を伸ばして半間の口元に付いた餡をつまむと、それを自身の口へと持っていく。
その思ってもみなかった行動に、半間は目を丸くして一瞬固まった。
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時