ヒーローの姉、元水柱【東京リベンジャーズ】【鬼滅の刃】

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バイクという単語に半間が振り返ると、善逸と呼ばれた金髪の男の子は小さな悲鳴を上げる。

半間が入口の窓から外を覗くと、目を輝かせながらバイクを眺めている男の子が見えた。


炭治郎「そのバイク、お兄さんのですか？」

半間「まぁな。」

「修二君、見せてあげたら？」

半間「んー、コレ終わったらな。」


会計額を確認して半間が財布から札を取り出すと、Aは慌ててそれを押さえる。


「ちょ、いいよ！」

半間「俺のも入ってるし、払う。」

「ほとんど私のパンだし…それにバイク乗せてくれたし、ガソリン代的な？」

半間「ふーん、じゃあそうする。サンキュ。」


半間は目を細めて笑い、先に外へ出て行った。

外ではバイクを吹かす音と、男の子の歓声が聞こえる。


炭治郎「すみません、友人が…」

「いえ、彼も楽しそうなので。」


そう言って笑うAを、善逸が横から覗き込む。

気付いたAと目が合うと、善逸は頬を染めて身体をよじらせた。


善逸「お姉さん素敵ですねぇ！よかったら俺と一緒にお茶でもどうですかぁ？」

炭治郎「こら善逸！失礼じゃないか！すみません、お姉さん。」

「ふふ、いえ…ごめんなさい。今お出かけ中なので、また機会があれば。」

善逸「はぁーい。」


鼻の下を伸ばしながら返事をする善逸に、炭治郎は呆れた顔を向ける。


炭治郎「善逸、すぐ行くから外で伊之助と待っていてくれ。」

善逸「わかった。さぁお姉さん、どうぞ。」


Aがパンの入った袋を受け取ると、善逸はエスコートをするように扉を開けて格好をつける。

ありがとう、と笑いながら出たAを見送り、炭治郎は準備をするためにエプロンを外して二階へと上がった。



Aが外へ出ると、バイクの横で目を輝かせている男の子と、楽しそうに口角を上げる半間の姿があった。

半間はAに気付くと、次はどこに行くのかと尋ねる。


「どこでもいいよ。公園とかでのんびりパン食べるのもいいかもね。」

半間「んー…じゃああそこ行くか。」


公園と言われ、半間は思い付いた場所があるようだ。

半間はヘルメットを手に取り、バイクの側でしゃがみ込む男の子に目を向ける。


半間「おいガキ、もう終わり。」

伊之助「ガキじゃねぇ！嘴平伊之助様だ！」

半間「あっそ。」


伊之助を適当にあしらいながら、半間はAの頭にヘルメットを乗せた。

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