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Aが帰宅してのんびり風呂に入っている頃、武道は腹部を刺された龍宮寺を助ける為、病院に向かい彼を背負って走っていた。
途中救急車を呼んだというエマと日向と合流すると、武道は龍宮寺を降ろし、救急車の到着を待つ。
だが龍宮寺のトドメを刺そうとキヨマサ達が現れ、武道は一瞬怯んでしまった。
そんな時、日向とエマを連れて逃げろという龍宮寺の言葉に、自分がなんの為に過去へ戻ってきたのかを思い出す。
武道「(俺が逃げたら、ここで終わりだ!)…ヒナ、下がってて。」
_逃げない_
その強い意志を瞳に宿し足を踏み出すと、武道はキヨマサの前に立つ。
武道「決着ついてなかったよな?喧嘩賭博のタイマンの決着!」
キヨマサ「…は?」
赤石「なに言っちゃってんだテメェ!?」
外野が騒ぐ中、横にある公園の木がザワリと揺れる。
水が跳ねる音がして、キヨマサの後ろにいる隊員が「誰だテメェ」と木を見て威嚇をした。
その声でその場の全員がそちらに目を向けると、大きめの布で身体を覆った髪の長い男が、武道達を見下ろしていた。
男「おやおや、なんとも珍妙な衣じゃ。はて…今は天慶何年かの?」
武道「て、テンギョウ…?」
男「いや、あの薬が成功しているのであれば五百年は経っているはずだからのぅ…年号は変わっておろう。」
質問をしているのに、まるで答えを期待していない様子の男は、木から飛び降りて武道とキヨマサの間に立つ。
彼は裸足で歩いているにも関わらず、その足には傷一つない。
彼は鼻をヒクリと動かすと、ゆっくりと視線を龍宮寺に向ける。
男「なにやら美味そうな匂いがすると思ったが、お主からだったか。」
龍宮寺「…はぁ?っ、」
龍宮寺の後ろにいた日向とエマは、声にならない悲鳴を上げる。
男が、龍宮寺の腹にある傷に指を突き入れたのである。
そしてあろうことか、その指を自身の口元に持っていき、幸せそうな顔で舐めたのだ。
男「んん〜、やはり食すならば筋肉質の男に限るのぅ。血まで美味だわい。」
キヨマサ「テメェ、しゃしゃり出てなに意味わかんねぇ事言ってんだ?テメェもぶっ殺」
風を切る音がして、ナニカが男とキヨマサの間を横切る。
次の瞬間、男に伸ばされていたキヨマサの右腕の、肘から先が宙を舞った。
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時