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顔を赤くさせている千堂から手を離すと、山岸は前方へ走って行く。
そしてそのまま飛んだかと思うと、山本と話している武道の背に思い切り飛び付いた。
武道「うわっ!なんだよ!?」
山岸「武道ー、将来はアッくんがお義兄様かもなぁ?」
山本「え、マジ?」
千堂「だから違ぇって言ってんだろ!」
武道は突然の発言に驚いたものの、そんな未来も良いかもしれない、と密かに思う。
それから五人は公園へ行くまで、はしゃぎながら佐野達の後を追うのだった。
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エマ「えっ!?Aちゃんち行ったの!?マイキーズルい!」
佐野「Aっつーか、タケミっちに会いに行ったんだけどね。」
武道達が公園に着いて数分後、エマと日向が合流した。
日向が武道を、二日後の武蔵祭りに誘う為だ。
武道が誘いを承諾すると、エマは何かを思い付いたようで、顔をパッと輝かせる。
エマ「ねぇ!Aちゃんも誘おうよ!トリプルデート!」
龍宮寺「でも明後日だぞ?Aさん、彼氏と行くんじゃねぇのか?」
エマ「Aちゃん、彼氏いないって言ってたもん。」
どんどん話を進めるエマに、武道は戸惑いながら、ただその光景を見つめる。
エマは携帯を取り出すと、履歴からAを選択し電話をかけ始めた。
エマ「もしもしAちゃん?今大丈夫?」
エマはAが出ると、祭りへ一緒に行こうと誘う。
だが笑顔だったエマの眉は段々と下がり、通話が切れた携帯を残念そうに見つめた。
エマ「Aちゃん、友達と行く約束しちゃったんだって。」
日向「そっかぁ、なら仕方ないね。」
佐野「ダチって男?」
エマ「そこまでは聞いてないけど…」
口を尖らせるエマと佐野を見て、やはり二人は兄妹だな、と密かに微笑む龍宮寺であった。
その日の夜、エマの携帯にメールが一通届いた。
送り主は日向だ。
エマはメールを開くと目を輝かせ、丁度風呂から上がってきた佐野に飛び付いた。
佐野「うわ!なんだよエマ!?」
エマ「Aちゃんが一緒にお祭り行く友達ね、女の子だって!」
佐野「Aに聞いたの?」
エマ「ううん、タケミっちがAちゃんに聞いて、タケミっちがヒナに教えて、今ヒナがメールで教えてくれた!」
そう言って小躍りしながら自室へ戻るエマに、何故お前がそんなに嬉しそうなんだと呆れながら、佐野も自身の部屋である倉庫へと向かうのだった。
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時