お兄ちゃんパワー ページ27
〜your side〜
家に帰って自分の部屋に引き込もる。
黎弥くんは私の気持ちを優先してくれたんだろう。朝よりは大分落ち着いた。
もちろん夏喜くんの事が好きなことは変わらない。
でもこの前颯太くんに抱きしめられた温もりや頬にされたキスを思い出してしまう。
大好きなのに興味を持たれない。
大好きと言われているのに気持ちに応えることはできない。
もうどう行動したらいいのか、どの気持ちを伝えたらいいのか分からなくなっていた。
流したくない涙がポロポロと出てきて頬が濡れてくる。
止めなきゃいけないのに、何故だか溢れるばかりだ。
すると背を向けていたドアが開く音がした。
お母さんだろうか。振り返る前にフワッと抱きしめられる感覚がした。
そして次にきたのは優しい声。
慧「ねぇA?」
「何…?」
慧「僕さ、お兄ちゃんだけど、Aのこと好きなの。本気。」
「……」
急すぎるカミングアウトに何も返せない。
またこういう関係の話しなの??
愛されるのは嬉しいけど、私はどうやってその気持ちに応えたらいいのかまだ分からない。
慧人から離れようとしたけどお腹に回された手がより力を込めるものだから全く動けない。
慧「でもね、僕じゃ周りから色々言われちゃうし幸せにできない。Aには1番幸せになってほしいの。だから僕はAのこと応援する。頑張って応援する。だからさもう泣かないで…。」
肩の辺りがじんわり濡れてくる。慧人も泣いているんだ。
「慧人も泣かないでよ。ありがとう。」
慧人がバックハグしてたけど振り向いて私からハグをする。
慧「A…」
「やっぱり慧人は慧人だね。」
慧「それどういうこと?」
「シスコンな所笑」
慧「…否定しないよ。」
「そういうとこも慧人だね。」
慧「……笑、A、誰かと付き合っても僕から離れないでね?」
「もちろん離れる訳ないじゃん。笑」
慧「やっぱりA大好き。」
もう一度強く、ぎゅーっと抱きしめ合う。
もう慧人とは何年も前からずっとぎゅーっと抱きしめあったりしてるから、慧人からはもう随分と嗅ぎ慣れた甘い匂いがする。
その甘い匂いのお陰でか、さっきまでの心の悩みは大分スッキリしたような気がした。
ーーーーー
こんな優しいお兄ちゃんがいたらいいなぁ…
Send your feelings 2が遂に赤星になりました!!
ありがとうございます!!
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ココア(プロフ) - えーりさん» 私えーりさんのお話し大好きです!exiletribeは大変?!のなっちゃん特に好きですっ!!年下の姐さんも楽しみに待ってます(*´∇`*) (2020年12月29日 18時) (レス) id: c818120593 (このIDを非表示/違反報告)
えーり(プロフ) - ココアさん» もちろんです!次のお話まってます!私の作品も読んでもらえるともーすっごいうれしいですね、はい笑 (2020年12月27日 22時) (レス) id: f02ca52ca0 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - えーりさん» えーりさん!( ; ; )コメントありがとうございます!私もえーりさんのお話し大好きなので嬉しすぎます!次のお話しも是非読んでいただけると嬉しいです!! (2020年12月26日 14時) (レス) id: c818120593 (このIDを非表示/違反報告)
えーり(プロフ) - 完結おめでとうございます(T^T)ココアさんの書く小説大好きです!!また読ませてもらいますね! (2020年12月26日 10時) (レス) id: f02ca52ca0 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - あやなさん» 素敵な案をありがとうございます!!是非入れさせていただきます!! (2020年8月4日 19時) (レス) id: 2d0a5676da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココア | 作成日時:2020年6月30日 8時