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Aと俺が体育祭に戻ると、クラスの奴らがコソコソと何かを言っているのが見えた。
だけどAはそんなこと気にもせず、女子の方へ謝りに行く。
どこまでお人好しなんだよ
「…洸希君」
洸希「なに」
誰だよ…って、あぁ、見て見ぬ振りをしていた女どもの一人か。
「私、聞いちゃったんだけど…」
洸希「…何?ノロノロ喋ってないで、簡潔に喋ってくれる?」
「あぁうん、ごめんね。さっき心菜ちゃんたちが話してるのが聞こえて…何を話してるのかと思ったら、Aちゃんの事だったの。」
Aの事?
洸希「……それで?」
「それで…その…心菜ちゃんが」
『洸希〜!!次、選抜リレーだって!うちのクラスの選抜者洸希でしょー!』
そいつが口を開いた瞬間、Aが俺のことを大声で呼んだ。なんてタイミング。
「あ…またあとで…ね」
洸希「おう、悪い。」
なんだよ…Aの事って。
ハナとは、岡 心菜のことだろう。
Aをあまりよく思っていない、俺の取り巻き。
バスケの時、Aの足を踏んだヤツ。
洸希「……はぁ」
まじで嫌な予感がするんだってば。
なのにAはこんなにも平気そうに笑って、俺の名前を呼ぶ。俺の気も知らないで。
『洸希ー!顔怖い!』
洸希「ああ、考え事してた」
『どんな?』
洸希「ちょっとね。」
「洸希、これアンカーだってわかるように着といて」
そうやって青いゼッケンを渡してきた、対して仲良くもない男A。喋ったこともあまりないのに、呼び捨てで呼ぶなんて、図々しい。
洸希「おう、さんきゅ」
だけど一応、持ってきてくれたわけだからお礼は言う。それが礼儀でしょ?
『うそ、リレーの走順は選抜でもアンカーなの?』
洸希「うん。」
ゼッケンを着ながら歩いていると、嫌でも浴びる視線。Aといつも一緒にいる事は珍しいことでもないのに、女どもはAをよく思っていないのがよくわかる。
目つきが悪いんだよ、ブスどもが。
睨んでいる顔が般若みたいだ。ブッサ。
洸希「応援しててよ、ゴールの目の前で。」
『やだよ、邪魔になるし』
洸希「じゃあ負けても知らない」
『えー、本気でやってよ!』
洸希「本気出すためにも、ゴールの目の前で待ってて欲しいんだけど。」
『うーん…しょうがないな。
そのままアタックしてこないでよね』
洸希「勢いあまって突進したらごめん」
『えー!!』
俺の悪い勘が
当たらなければいいけど。
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花姫(ソヨン)(プロフ) - しぃたむさん» コメントありがとうございます!更新遅れていて申し訳ございません…!当方、学生であるため、テストが終わり次第更新します! (2019年10月10日 17時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
しぃたむ(プロフ) - 続きが見たいです!!!!!! (2019年10月9日 23時) (レス) id: 3cf689c57d (このIDを非表示/違反報告)
咲希(ソヨン)(プロフ) - ゆんさん» 分かりました!ありがとうございます! (2019年8月19日 9時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 咲希(ソヨン)さん» こんなコメント受け入れて下さりありがとうございます<(_ _)>私が見たのは12話辺りだったと思うんですけど、見返してみたら直ってましたので大丈夫です!(^^)更新頑張って下さい (2019年8月8日 1時) (レス) id: f15f360086 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(ソヨン)(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!どの辺ですか…?教えていただけると嬉しいです! (2019年8月6日 9時) (レス) id: 0da49b69df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲希(ソヨン) | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月23日 14時