田中洸希の憂鬱日記

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『あっ…ない』

洸希「なにが？」

『なんか筆箱忘れちゃったみたい。
シャーペン2本持ってる？』

洸希「うん、あるけど。
こっち書きづらいからこっち貸してあげる。」

『ありがとう〜ほんと助かる。
なんで筆箱なんて忘れちゃったんだろ笑』

洸希「家で勉強なんてするからだよ」





筆箱を忘れたり




『教科書見せてくれる？？』

洸希「うん、いいけど。今日もまた忘れたの？」

『そうみたい。』

洸希「もう家で勉強するのやめなよ、忘れ物多くなるよ」

『もう〜笑 いい大学行くためには勉強は大事だよ！』

洸希「へいへい」





教科書を忘れたり





『今日お弁当作る時間なかった〜。
食堂いかない？』

洸希「珍しいじゃん、ここ最近。」

『そう？
最近熟睡してるおかげか朝寝坊しちゃって。』

洸希「昨日も食堂だったじゃん。」

『洸希的にはいいでしょー？
初めて食堂行った時すごく嫌がってたけど、あれから食堂のカツカレーが大好物になったじゃん』

洸希「まじ、食堂ナメてた」

『ハハハッ！なにそれ。』

洸希「何杯でも食べれる」




お弁当作る時間なかった〜と言って
食堂に行くようになったり。






なんかちょっと、今までになかったことが連続で起きている。
それに、俺の気にしすぎかもしれないが少しばかりかやつれたようにも見える。




洸希「ちゃんとメシ食ってる？」

『うん食べてるよ？あ、でも最近ダイエット始めた』

洸希「は？？」

『え？？』

洸希「それ以上痩せるって？なんで？痩せる必要ある？」

『体育祭のTシャツ、うちのクラス女子はヘソ出しって決まったじゃん。痩せなきゃなって思って夜ご飯をリンゴに置き換えるようにしたの。』

洸希「いつか倒れるよ？昼だってサラダしか食べてないじゃん」

『大丈夫だよ笑』

洸希「じゃあ今日は、“洸希特製！！ハンバーグカツカレー！！”を奢ってあげる」

『いや！！いいから！絶対食べない！』





全力で否定するA。


理由はただ単に、「見た目が食欲失せる」かららしい。



悲しき、田中洸希。

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