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その日の午後、席替えの時間。
美波「A〜!また同じ班だよ!」
前に貼りだされた席の表を美波が見に行って嬉しそうに駆け寄ってきた。
しかもってニヤニヤしながら私の肩を掴んで耳に口を寄せた。
美波「しかもA席変わってないし!私、Aの隣の席だし!!」
『え、運強くない?』
最強やん。って嬉しくなってハイタッチをしてればガラガラと気だるそうに教材を取りに行って職員室から戻ってきた櫻井先生。
櫻井「ごめん、めちゃくちゃ適当に決めちゃったから女子同士とか男子同士隣の席とかあるかも。」
ごめーんってお茶目に笑った櫻井先生に皆が笑った。
みんな結構いい席だったみたいでワイワイ騒いでる。
『一番後ろだし、窓側だし、最高!』
松村「そんな前の席に失礼します笑」
自分の荷物を持ってやってきたのは松村くん。
『あれ、松村くんここだったの?』
松村「あー、樹に変わってもらった」
変わってもらった?なんで?
って田中くんの方を見る。
松村「いや、なんか、目悪くなったとかで前行きたかったらしい」
え、田中くんに限ってそんなことある?って謎。
あの田中くんだよ?
松村「あー、うん、まぁ気にしないで」
『あぁ、そう?』
ふと田中くんを探せば松村くんと同じ横の列の反対側。
ん?って松村くんを見れば気まずそうに目を逸らしてきた。
松村「ま、席近いしよろしく」
前に座る松村くんの背中は意外にも大きくてびっくり。
美波「ちょっと、仲良くするのはいいけど私もいるからね?」
松村「あーはいはい。でも俺友達いないから」
美波「それは知ってるけどさぁ」
松村「でも深澤チャンはお友達だから〜」
ね?って私の方を向いて笑うから、心臓に悪い。
急に呼ばないでよって心臓がバクバク言ってる。
美波「えぇいつの間にそんな仲良くなってんの?」
松村「内緒」
内緒も何も、仲良くなるきっかけあったっけ。
教えてくれたっていいじゃないって拗ねた美波が可愛くて笑っちゃう。
美波「あ、A笑ったー」
『ごめんって笑』
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つばさ(プロフ) - 今、こういった低評価で悩まされてる作者様が増えています。とても面白いのであまり気にせず更新して欲しいです。ちなみに7つめの原石…も読ませて貰ってます!七瀬様のペースでご無理なく! (2021年9月3日 16時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七瀬 | 作成日時:2021年9月3日 0時