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康二くんの家に着くまで一度も会話はなかった。
私から話すことはもうひとつしか見つからない。
「どうぞ。」
迎え入れられた、何度も訪れたはずの馴染みのある部屋が今日は居心地が悪いのはきっと、私の気持ちが違うからだ。
『おじゃまします。』
パタン、と閉まる扉の音にもう逃げ場はなくなった。
「座って?」
この一言が始まりの合図だった。
りんご飴を買った理由も、康二くんと別れた後公園に足を運んだことも、目黒と会ったことも、話したことも、キスも、抱きしめられたことも。
全部包み隠さずに話した。
「あー、ちょい待ってな、ちょっとキャパオーバー。」
きっと康二くんが想像していた以上に話は重い。
その証拠に、こんな風にまいった顔をする彼は見たことがなかった。
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作者名:平野 頼凛 | 作成日時:2019年9月21日 13時