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* ページ35
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『あの、め、め?』
体温が私の隣から消えなくて、声をかける。
どうかこの胸の音が聞こえませんように、なんて。
今更乙女みたいなことを考える自分は気持ち悪かった。
「…こっち。」
何もなかったみたいに、車道側に目黒が立つ。
『…女の子扱い。』
声に出すつもりはなかった。
しまった、と気づいた頃には拾われてしまった。
「お前はいつでも女の子だよ。」
いつでも、っていつからなの。
隣にいた時間は誰よりも長いはずなのに、それを感じていない私はなんなの。
手が触れそうな距離で歩いていても、目黒の思考は一切読み取れなかった。
こんなに近くにいるのに。
康二くん、私、やっぱり無理だよ。
目黒と向き合うことが怖い。
再び無言のまま、スーパーへと足を運んだ。
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作者名:平野 頼凛 | 作成日時:2019年9月21日 13時