今日:57 hit、昨日:18 hit、合計:518,012 hit
小|中|大
* ページ30
.
「ん…ふぁ、今何時や…」
『もうすぐ七時だよ。おはよう。』
康二くんが目を覚まして、くわっと大きな欠伸をする。
時計は午後七時。
二人ともなかなか起きなくて、そっとしておいたらこんな時間になった。
私は、胸がつかえて、もやもやしたまま眠れるはずもなくじっとうずくまって考えていた。
どういう訳か涙なんかも出てきて。
最近、弱くなったな、なんて頭は冷静に自己分析している自分にも腹が立った。
「Aちゃん。」
『ん?どうしたの?』
じっと私の瞳を捉えた康二くんは、ふー、と息を吐いたあとに
「あの、さ、俺ちゃんと準備出来てるから。」
何の?って聞くことは出来なかった。
喋り出そうとした瞬間、康二くんの人差し指が私の唇に触れたから。
「…また、泣いてたんやね。」
触れていた人差し指を離して、今度は親指で目元を優しく拭ってくれる。
寝起きだからなのか、ふわって笑う康二くんは切なくて儚くて、胸が締め付けられた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
1491人がお気に入り
1491人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:平野 頼凛 | 作成日時:2019年9月21日 13時