恋の方程式《Waku.M》 (ページ27)

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『…で、わざわざここまで俺を呼びにくるってことはなんかあった？』

安嶋「課題、未提出だって」

『課題…？あっ！やっべ！忘れてた！』

安嶋「先生が探し回ってたから、早く出した方が良いと思って呼びに来たんだけど」

安嶋くんが出した“課題”の言葉に一瞬、考える素振りをした元木くん。

だけどそれはみるみるうちに変わり、見たこともないほど焦り出す

元木くんって普段、こんな感じなのかな。なんて思ったりして。

『マジでありがとう！Aちゃんごめん、あじ行くよ！』

松崎「うおーいっ！私は！！」

『松崎には特になし！』

ドタバタと騒がしく教室から出ていく元木くんが面白くて、ついクスッと笑ってしまう

課題出すの忘れるなんて…ドジなところもあるんだな～

いつも明るくて、回りをよく見て、皆に好かれているイメージしかなかった

そう考えると…知らないことって多いのかな。

安嶋「Aちゃん、また会ったら仲良くしてね」

「はい！」

松崎「あじ、私は？」

安嶋「うーん、特にないかな(笑)」

元木くんの後を追うように教室を出ようとした安嶋くんが、振り返って私に一言くれた。

それが嬉しくて…返事が大きくなってしまう。

そして最後にはちゃんとオチまでつけてくれて、つっこんでる恵美ちゃんを含め…全てが面白くて元気を貰えた。