恋の方程式《Waku.M》 (ページ20)

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「…やっぱり休めば良かったかな」

気合いを入れて家を飛び出したくせに、学校に近付くのに比例するように嫌な気持ちがどんどん大きくなっていく一方だ。

校門の前で足が重くなり、思わず立ち止まる

逃げても良いって言うけど、逃げるのは負けた気がする…

まぁ、普段逃げてばっかりな私が何言ってるんだって話だけど！

気分が乗らず、思わずはぁ…とため息を吐くと、いきなり肩に手を回された

「わっ…！」

松崎「A～！良かった！来てた！」

「ビックリした…恵美ちゃんか」

松崎「大丈夫？行けそう？」

「今になって学校に来たことを若干後悔してる」

松崎「だと思った～(笑)」

私を気遣ってくれているのか、いつも通りに振る舞ってくれる恵美ちゃんには本当に感謝だ

…いつも通り過ぎて、ちょっと拍子抜けしちゃった

肩を組んで、体重をかけてくるところは一応怪我人だし、ちょっとやめてほしいなと思ってるけど(笑)

「…頑張るよ、私」

松崎「なんかA変わったね、強くなった気がする」

「そうかな？」

松崎「成長したんだね、偉い偉い！」

「わ、恵美ちゃん…！」

松崎「私がついてるから、大丈夫だよ」

恵美ちゃんは優しく笑うと、私の頭をグシャグシャと髪を乱す勢いで撫でてきた

私は一人じゃないんだから、大丈夫。