Not Friend./Shoma ページ18
「昌磨、私カラオケ行きたい!」
宇「どうしたの唐突に」
眠そうな瞳を少し歪め、若干引いたような目で私を見る恋人。
同じリンク上の選手としての繋がりもある私達は、その二面性を両立しながら日々を楽しんでいた。
私は腰に手を当て、ふふんと得意げな顔で昌磨に答える。
「ほら、私達って小さい頃からスケートスケートスケートだらけでそういうこと出来なかったじゃん」
宇「...?」
昌磨はイマイチ理解していない様子。
まぁ高校でもどこでもずっと寝てたし、そういうのには元から興味なかったのか。
「だーかーら、あの時出来なかった青春をしたい!」
練習があるから、と何度も断ってきた放課後の遊び。
打ち上げすら参加出来なくて、次第に誘われることも減っていって。
あ、悲しくなってきた。
宇「僕は別に良いかなぁ」
「良くない良くない、1人で行っても悲しいもん。こういうのは友達とかが居るから楽しいんでしょ」
私が熱弁を奮うと、昌磨は珍しく目をパチッと開いてん?とこちらを振り向く。
...え、なに?
そして、私の顔を見て少し顔を顰めてから口を開いた。
宇「...僕とA、友達じゃないんだけど」
「ん?」
堂々とそう言われ、私は心がグサリと突き刺されたような感覚に陥る。
その間にも昌磨は私との距離を詰めてきて、次第に間近まで接近した彼を見上げた。
宇「だから...あぁもう、僕達は恋人でしょって」
昌磨は顔を赤くして、すぐに離れていった。
私は嬉しくなって口角を上げ、昌磨の元へ走っていく。
そして後ろから抱き着くと、昌磨は驚いたように後ろを振り向いた。
「じゃ、デートしよっか」
平然を装う私だけど、多分真っ赤になってるんだろう。
それを合図にしたように、彼の顔も赤くなった。
世界王者の弱音/Yuzuru→←そこに愛はあるか/Yuzuru
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琥珀糖(プロフ) - ぬさん» リクエストありがとうございます。とても素敵なネタですね!頑張って書きます。これからもよろしくお願いします。 (2018年4月1日 22時) (レス) id: da50392b08 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - astroyuzさん» コメントありがとうございます。主の性格には特に気を付けましたので、そう言って貰えると嬉しいです!これからもよろしくお願いします。 (2018年4月1日 22時) (レス) id: da50392b08 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ - 昌磨君と幼なじみのスケーターさんでエキシビで昌磨君にプロポーズされる小説お願いします (2018年3月30日 8時) (携帯から) (レス) id: b271d24507 (このIDを非表示/違反報告)
astroyuz(プロフ) - 男主のお話がとても好きです。いい男なんだろうな、と楽しく拝読いたしました。ヒロイン嬢もおかわいらしく、癒やされました。この先の更新も楽しみにお待ち致しております。 (2018年3月28日 11時) (レス) id: afb95e6422 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - なほなりさん» コメントありがとうございます、気付くのが遅れて申し訳ございません!そう褒めてもらえるととても嬉しいです!これからよろしくお願いします。 (2018年3月16日 17時) (レス) id: da50392b08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀糖 | 作成日時:2018年2月25日 22時