『この子カッコイイ...(ラノベのヒロイン)』一郎「それお前に似てないか?」『兄さんはこっちに似てるね(ヒロインの彼氏)』一郎「うっ...!」『兄さん!?死なないで!?』 ページ34
「急遽人手が必要なんです!」
テーブルにおでこをぶつける勢いで頭を下げた目の前の客。
三郎「麦茶です」
「あぁ、ありがとうございます」
高校生くらいの男子。
荷物にはベース。
軽音部だろうか。
リビングで接客中である。
『で?人手とは?』
「俺は見ての通り軽音部です。明後日、ライブがあるんです。けど...1人が親戚の葬式とかで出られなくなっちゃって...」
『楽器は?』
「ギターです」
私は横の三郎と目を見合わせた。
三郎「姉さんの出番じゃないですか」
『そうだね、ギターなら出来るよ』
「ホントですか!」
軽音部くんは立ち上がって喜んだ。
『お名前は?』
「橋本ひろきです」
『うん、橋本くんね。楽譜は?』
「あ、これです。明日通し練習があります。場所はここです」
『これくらいならできるよ』
笑って答えると橋本くんはまた喜んだ。
「では!お願いします!」
二郎「ただい...えっ姉ちゃん何やってんの!?」
『いらーい』
二郎「依頼?なんのだよ」
『明後日の軽音部のライブの出演依頼』
二郎「えっ、それ俺見に行ける!?」
『聞いてみようか』
ギターの調節をしながら二郎と話す。
二郎「姉ちゃんの演奏聞くの久しぶりだなぁ!」
『ふふ、そっか』
このギターは高校の時、先輩がくれた。
私にではなく’’山田’’Aに。
兄さんからのイメージを良くするためだろう。
『懐かしいなぁーライブかぁー』
軽くギターをひくと懐かしい音が耳を掠めた。
ギターは高校を卒業してから一切触っていなかった。
それどころか目につかないように奥にしまった。
理由は2つ。
1つは、捨てるのは貰い物だから勿体なかったから。
2つは、高校時代を思い出すから。
Aちゃんって山田一郎先輩の妹だよね?
そう言ってみんな近づいてくる。
友達になろう。
なるべく兄さんに近づきたい。
その魂胆が透けて見えた。
1度前に幻太郎に友達との距離感をどうすればいいか聞かれたことがある。
友達なんていても特に何も無い。
私はそう答えてしまった。
そのときの幻太郎の顔は、幻太郎に嘘をつかれた帝統の顔のようで。
今思い出しても笑ってしまう。
友達に関してはいい思い出はない。
家に行きたい。
一郎先輩に会いたい。
サインがほしい。
そんなの友達ではない。
二郎「どうしたの姉ちゃん1人で変な顔して。変顔の練習なら付き合うよ」
『シリアスをシリアルに変えるな。そして、付き合うのか』
二郎「姉ちゃん...!助けて!課題終わらない!」『手伝うよ。見せてみ』二郎「これなんだけどよ...」『え、自分のこと書く課題を人にやらせるの?』二郎「姉ちゃんなら出来ると思って」『いや、どうゆうこと』→←お気に入り者数500人突破記念特別ストーリー〜麻天狼〜
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桜子(プロフ) - 夜月さん» 二郎「だって、姉ちゃんのこと馬鹿にされたと思ったんだもん...あ、姉ちゃんの花魁姿はしっかり写真撮ったから安心して!」 (2019年4月21日 21時) (レス) id: ff724fe003 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - うわ、マジか。どんだけみんな喧嘩に夢中なの...?? (2019年4月21日 16時) (レス) id: 3ca5c6783d (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - 夜月さん» 帝統「そうかそうか!楽しんでんだな!これからも楽しんでくれよ?」 (2019年4月20日 7時) (レス) id: ff724fe003 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - ww純粋な夢主ちゃんが新たにいるけどいらない知識を覚えて落ち込んでるw相変わらず面白いですわw草しか生えん← (2019年4月19日 23時) (レス) id: 3ca5c6783d (このIDを非表示/違反報告)
桜子(プロフ) - 叶夢さん» 乱数「うーん...ごめんねっ先にリクエストがあったんだ...うえーん!次!またリクエスト頂戴?」 (2019年4月19日 22時) (レス) id: ff724fe003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜子 | 作成日時:2019年4月5日 22時