マネージャー 無表情 なぜ。[WEST]

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あなたside


振り返って、そこにいたのはやはり重岡さんだった。隣にはお母様らしき女性もいる。、







頭の中で、全てが繋がった。

あの時、母が助けた男の子は私の2個上。

そして、御霊前に書かれていた名前は、重岡。












なんで、ずっと思い出せなかったんだろう。



初めて重岡さんの名前を聞いた時から、違和感は感じていた筈なのに。









知らず知らずのうちに、私は逃げていた？

現実から？

酷いことをしてしまった相手に会いたくないって思うのは本能だったのかもしれない。


























お葬式の日、まだ幼かった私は、重岡さん家族が謝っているのに対して、怒りを露わにしていた。














お前らのせいでお母さんは死んだんだ。

謝ってもお母さんはもう帰って来うへんのに。







口には出さなかったものの、そんなことを考えて、ずっと睨みつけていた。








自分でもそう思ってしまうのは仕方なかったと思うし、ましてやまだ6歳だったんだ。





気にしないでください、なんて言えるわけがない。








それでも、大人になってから、ずっと気になってた。





私がした軽率な行動で、あの家族が、あの男の子がずっと気に病んでいたら。










それは避けたかった。だってそんなの、人生を壊しているのと同じだから。














だから、あの時の男の子が重岡さんと分かって、すごく安心したんだ。


無意識に
『良かった……！！』なんて言っていた。



彼はちゃんと笑えている。
今の人生をちゃんと楽しめている。



それだけで、なんだか他のことがどうでも良くなってきた。







私も成長したなぁ。












未だに私が言った言葉の意味を理解していない重岡さんに








『少し、お話しませんか？飲み物、奢ります』





そう言って、近くのベンチを指差す。








お母様に「車で待っとるわ。」と言われた重岡さんは、ぎこちない笑顔を作って、












重「……ほな行こか。」



と、歩き出した。

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