２０こぐまちゃんと…？ ページ22
かわかみさんのお友達と沢山お話した。彼らはとても楽しい人ばかりで、くまを通して喋るのが初めて苦痛に感じた。だからだろうか、今日は散々眠っていたのに、また眠くなって目を閉じた。
今度は何も夢を見なかった。けれども、耳に入ってくる気持ちの良い声が今は頭の中で鳴り響いている警報が邪魔で聞こえにくい。……しばらくして、うるさい警報を止めれば聞こえてきた話はわたしの出生に関わる話だった。声色的に、かわかみさんといざわさんという人がいて、彼ら二人がわたしの出自を知ってしまったようだった。
耳に入ってくる言葉たちは、聞き覚えのある単語ばかりで、これ以上聞きたくなくて目を開いた。
途端に、視界いっぱいに広がったのはかわかみさんの悲しい顔で、なんだか申し訳なくなる。なぜなら、私の出自を聞いたお兄さんとお姉さんたちに重なって見えたから。
起き上がって見たいざわさんの顔もかわかみさんと同じで、すべてを悟ってしまったような気になった。
しばらく、ぼーっと見つめていると、かわかみさんが席をたって、いざわさんからエプロンを奪い取っていった。不思議に思って彼をじーっと見つめると、かわかみさんはしゃがみ込んでわたしにいざわさんの相手をしてくれと頼んできた。だから、うんと頷いていざわさんの元へと向かった。
「いざわ、さん……」
くんくんといざわさんの衣服にしみ込む匂いを嗅ぐと、彼の香りの他に別の香りがして彼の服の袖を引っ張った。
「ほかのひとのにおいがするね、だれかな」
「嗚呼、もしかしたら、俺の彼女のかもね」
「かのじょ、さん？っていう人がいるの？」
「
「カレ、ききかんりがなってないのでは」
「はっはっは、そうだな。危機管理がなってないって熊が言ってるぞ、川上〜」
「聞こえてますよ、伊沢さん」
「そのかぐらさんって人、元気？」
「元気だけど、―――頼ってくれないんだよね、俺の事。なんでも一人で抱え込んじゃってさ...
……って、悪い。こんな話してごめんな。こぐまちゃん、クイズやってみるか？」
いざわさんはさらに悲しい顔をしたあと、それをふうと封印した。そして、また屈託のない笑みで声を掛けてくれる。
「……！何かわからないけど、やってみたい！！」
「お！威勢がいいな。じゃあ、早押しボタン持ってくるからちょっと待ってて」
そそくさと奥の部屋へと消えたいざわさんを見送った。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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