１５川上さんと…？ ページ15
３０分ほどの撮影も終わり、出演組３人に山本がクイズを作ってきたことを伝え、少し休憩の挟む。
先に部屋を出て行ったこうちゃんと須貝さんがまだ余韻に浸り、廊下でも声を大にして笑っているようだ。
ふと、撮影部屋でスマホを弄っている伊沢さんに目を向けると、彼も丁度こちらを向いたようでばちりと視線がぶつかり合った。
「山本の撮影終わった後でいい？？」
「あ、いいですよ。俺は向こうで彼女の様子見てますね」
「おう。……あ、そーいやー、夕飯どうすんの？」
「あ、考えてなかったです。伊沢さんは……？」
「俺は今日は泊まろうかなって。じゃあ、飯買ってくるから皆にもっと休憩してていいよって伝えといて」
そう俺に伝言を頼むなり、すっと立ち上がって、財布とスマホをもって玄関へと向かっていく。
撮影が始まる前は、有り余るほどの元気とテンションだったのに、今は北風が彼の周りに吹いているんじゃないかってくらい静かで、なんだかどんよりして見えた。
無言で出て行った伊沢さんの相談には後でのることにして俺は他のメンバーがいる部屋へと向かった。
やけに静かな部屋に足を踏み入れると、いつもはすぐに見つかるはずの姿が見つからない。
試しに、山本〜と呼んでみても返事がなかった。そんな時、ソファの後ろから布の擦れる音が聞こえてきた。
ソファへと歩みを進め、背もたれの方から覗き込むと、さらりとした黒髪と茶色い毛並みが目に映った。
そして―――。
「何してんすか」
「……ぁ、かわかみ、さん」
「どうしたの？」
「……ん」
俺の声に反応して、顔をあげる。その顔をみて、はっと息を呑んだ。
彼女は、ゆっくり、でも確かに流れていた涙を隠すかのように熊を目の前に突き出した。
「このひとたち、だれ」
「俺の同僚。……右から山本、須貝さん、こうちゃん」
「やまもとさんと、すがいさん、こうちゃさん」
「うん？……ま、ええか」
「このひとたち、さっきからいちみりもうごかないけど、だいじょうぶ？」
「おーい、須貝さーん？」
「……っうお
おい、山本、こうちゃん。挨拶するぞ」
「あっ、はい！」
山本は眠っていたようで、寝ぼけ眼を擦っている。
こうちゃんは、口をあんぐりと開けたまま固まっていたからたぶん大丈夫。
須貝さんが固まる理由はわからんけど……まあ、息を吹き返したからええか。
目を見開き輝かせたこうちゃんと須貝さん、まだ眠そうな山本が背筋をピンと伸ばし顔を見合わせた。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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