１３川上さんと…？ ページ13
走って帰ったオフィスの玄関には先客がいた。無言で傘を閉じるその背中に声を投げかけた。
「やまもと……？」
「その声は、川上さん？？……あれ、撮影は？」
「これからやけど。山本、今日は―」
「あ、嗚呼。今日、伊沢さんにこうちゃん、川上さんがいるでしょう？僕、問題作ってきたので、よければもう一本撮影追加しても大丈夫かなぁって様子を見に」
「嗚呼、そうなん？俺は今日は司会だから演者は須貝さんだけど……。丁度良かったわ」
「？？ よくわからないけど、とりあえず中入りましょ……ってあれ、その子どうしたんですか」
山本と話しながら、片手で器用にレインコートを脱いでいる俺を見て山本は手伝いますよ、と言いながら問うてくる。
「あ、嗚呼……この子は...」
まさか。”拾った”なんて言えないしなぁ……。
「あ、もしかしてまた拾って来ちゃいました！？」
いや、まさかね〜、なんて笑いながらこぐまちゃんのレインコートを戸に掛けてくれている。
「いや、そのまさか……なんよ」
「ええ！？本当ですか！？……川上さん、拾い者に好かれてますねぇ」
はい、と彼女を返され、扉を開き中へと先に入れてくれた。
こんにちはーと明るい声で挨拶をする山本に続き、遅くなりましたーと声を掛ければ、おおやっと来た！待ちくたびれましたー！なんてあちこちから声が飛んでくる。
すんません、と頭を下げながら撮影部屋へと入れば皆、口をあんぐりと開けて固まっている。
「皆さん、どうかしましたか？」
後ろからひょっこりと顔を出した山本の姿に皆、再び動き出した。
「……あ、いや川上くん。その子−」
「あ、また拾って来ちゃったみたいですよ！？ね、川上さんっ！」
「あー、まあ。警察から許可が出たので……」
「け、警察！？許可！？え！？！？」
「こうちゃん、落ち着けって。まあ話せば長いし、俺もまだ詳しく聞いてないから、訊いたら皆にも伝えっからよ。まずは撮影、始めるぞ」
伊沢さんのその声で再び皆我に返る。
「はい、これ。ふくらさんから」
手渡されたＵＳＢを手に、パソコンを起動させて指定されたファイルを開き、カメラの後ろに座る。
彼女を撮影部屋に置くことは現実的に難しいと判断し、彼女は山本に預けた。
「撮影始めまーす」
声を掛け、すぐにカメラを回せば、待ってましたと言わんばかりの食いつき具合で伊沢さんが挨拶を始める。せめて、司会が終わるまでは寝ていてくれよ、こぐまちゃん。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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