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《 佐倉 side 》
灰谷先生と片岡先生が出て行くと、
子供たちは今度は黒木先生に詰め寄った。
『ねぇ、どうして元彼呼んだの?』
『黒ちゃん、Aちゃんのこと好きなんでしょ?』
黒木先生はチラッと私を見たが、
子供たちの圧に負けたようで、話し始めた。
黒木「僕は…Aが幸せなら何でもいいと思う。
相手が僕じゃなくても」
そう言う黒木先生に、
誰も何も言えなくなってしまった。
紗良「…じゃあ黒木先生は、
灰谷先生とAさんがヨリ戻せばいいと思ってるの?」
黒木「…」
紗良「さっき、すごい怖い顔してたよ。
灰谷先生とAさんが喋ってるとき」
新平「紗良。
大人には色々あるの。子供が口出しするもんじゃないのよ」
黒木「…ほら、この話は終わり。
折角の誕生日会なんだから、楽しまなきゃ」
と、少しの沈黙の後、
空気が徐々に戻り出したところで、
私も荷物を持ってSTAR FISHを出た。
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自転車に鍵を差し、
動かそうとしていると、
突然背後に気配を感じて振り返る。
佐倉「はっ、
あっ、今日はありがとうございました…」
黒木「いえ」
佐倉「あの…私…本当は来ちゃいけなかったですね、」
黒木「ここで見たことは、」
佐倉「わかってます。誰にも言いません。
あ…なんか、黒木先生のお宅にお邪魔してしまったような気分でした…
それに…あんなに打ち解けてらっしゃる黒木先生を見たの…」
顔を上げると、黒木先生はいなくて。
振り返ると黒木先生の後ろ姿が一瞬見えた。
…片岡先生は、黒木先生のことをどう思ってるんだろうか。
合宿の時の様子を見る感じ、
脈なしって感じでもなさそうだけど、どうだろう。
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理音(プロフ) - ドキドキが止まりません(((;゚Д゚)))ドキドキ展開がもう好きすぎます!!これからも応援してます!! (2022年1月15日 1時) (レス) @page30 id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 寧那さん» うわぁ、嬉しい…ありがとうございます…!! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - どんぐりさん» ありがとうございます〜! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
寧那 - 何故、投票が1回しか出来ないんでしょう…!!でも、読むたんびに1番右側の星を押させてもらってます!!応援してます!! (2021年12月12日 15時) (レス) @page30 id: 8653afb737 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 初めまして。とても面白くて何回も読み返してます!頑張ってくださいヾ(・ε・`*) (2021年12月10日 11時) (レス) @page23 id: 8a839eaa9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年12月5日 23時