・ ページ39
・
《 佐倉 side 》
『どうぞ』
灰谷先生の様子を少し気にしていると、
小さい男の子が料理を持ってきてくれた。
佐倉「ありがとう」
灰谷「ありがとう。
…どうして私はここに呼ばれたんでしょう」
佐倉「え?
それは…お誕生日だからじゃないですかね…」
灰谷「はは、」
理由が思いつかず、
思わず適当な理由を述べると、
灰谷先生は苦笑いした。
紗良「食べてますか?」
佐倉「うん、」
紗良「ここが前に話した黒木先生の無料教室!」
佐倉「今もまだやってたんだね」
紗良「昔はもっと少なかったんだけど、今はこんなにたくさん!
今日来れなかった人もいるから、もっとかな」
佐倉「へぇ、」
紗良「中学受験とか高校受験だけじゃなくて、
働きながら資格試験の勉強してる大人の人も来てるんだよ」
紗良ちゃんがそう言うと、
灰谷先生は棚にある参考書に目を向けた。
灰谷「これ…」
紗良「あ、それはAさんがこの前持ってきてくれたやつです!」
灰谷「…紗良さんもまだ通ってるの?」
紗良「あぁ、今でも黒木先生に教えてもらったりするけど、
私もここで教えるの手伝ったりもしてるんです」
佐倉「あっ、バイトってこれのことだったんだ」
紗良「私もそうだったんだけど、この塾に来てる子供たち、
みんな一人親家庭だったりお金がなかったり、
いろんな理由があって塾に通えない子供たちで。
でもそんな風に見えないでしょ?みんな」
と、また子供たちに視線を向けた。
『くろっきーおんぶして〜!』
黒木「おっ、くろっきーおんぶの時間か」
「おー、マナちゃんいいねぇ」
『ぼくもぼくも!』
佐倉「なんだか…みんな家族みたい」
紗良「うん!」
新平「子供に教えるのに、お金取る親なんていないもんね」
・
294人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
理音(プロフ) - ドキドキが止まりません(((;゚Д゚)))ドキドキ展開がもう好きすぎます!!これからも応援してます!! (2022年1月15日 1時) (レス) @page30 id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 寧那さん» うわぁ、嬉しい…ありがとうございます…!! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - どんぐりさん» ありがとうございます〜! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
寧那 - 何故、投票が1回しか出来ないんでしょう…!!でも、読むたんびに1番右側の星を押させてもらってます!!応援してます!! (2021年12月12日 15時) (レス) @page30 id: 8653afb737 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 初めまして。とても面白くて何回も読み返してます!頑張ってくださいヾ(・ε・`*) (2021年12月10日 11時) (レス) @page23 id: 8a839eaa9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅茶 | 作成日時:2021年12月5日 23時