君を笑顔にするために。2

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《 佐倉 side 》











橘「ったくよー、
あいつが言いたいことは結局金儲けなんだよ。

子供たち本人より金が大事だとさ。ったく、」


木村「あ、そうそう。これは噂なんですけど」











と、いつもの調子で木村先生は話し始めた。












橘「いいよ、もう君の噂話は」


木村「うちの上の階なんですけど」


橘「その話だったら聞きたいねえ」













橘先生と同じように、
他の先生も耳を傾けた。












木村「ええ？
うちの塾がワンフロア買い取ったって」


桂「まじ？」


橘「それそれ。俺も聞いたよ。御茶ノ水校の仲間から」


木村「橘先生、仲間いるんだ」


橘「いるよ？
いや、気になってたんだよ実は」


『事業拡大ですかねえ』


木村「いいですね〜！
ダーツバーにして欲しいな〜！」


橘「君は本当に幸せ者だよね」












なんて話をしていると、
何かを思い出したように今度は森先生が話し始めた。












森「あっ！私この間黒木先生に頼まれて、」


木村「えっ何頼まれたの？」


森「いえ、お客様のお茶です。5階の部屋に6人分」


橘「5階？」


森「はい。

フロア図面みたいな紙広げて、
施工業者の人と黒木先生と片岡先生が打ち合わせしてたんですよ」


桂「ふーん…
ねぇ、あんたの噂話より森ちゃん情報の方がよっぽどプライムね！」


木村「えっ」


橘「なるほどね〜、何か企んでんだな。
それで集金に走ってるってわけか」












黒木先生と片岡先生が…

…あ。












佐倉「そういえば、関係ないですけど、
片岡先生最近様子おかしくないですか？」


木村「え、そうすか？」


桂「あんたほんとに片岡ちゃんのこと好きなわけ？」


橘「何を見てるんだ、君は」


佐倉「なんかあったんですかね…」














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