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橘「だけどさあ、うちは本来中堅校狙いの塾だぞ?

ルトワックみたいに塾でトップクラスに
入ることに子供たちが燃えるとは思えないけど」


桂「そうでもないみたい。
Aクラスで結構みんなの話題になってた」


佐倉「選抜テストは任意なんですよね。
受けない生徒もいるんじゃないですか?」


木村「柴田まるみとか?」


桂「まあ、あの子はね…」










話は柴田さんの話に。

タイミングよく、
私も柴田さんの生徒名簿を開いていた。










佐倉「え?どうしてですか?」


桂「成績もそこそこ良くて安定してるんだけど、
なんかこう…こだわりがないというか。

受験に夢を持ってないというか」


佐倉「そうなんですね、」


桂「それにあの子学校行ってないの。いわゆる、不登校ってやつ?
まあ塾に来て勉強してくれてるだけで、親御さんも安心してくれてる」


佐倉「はあ…」


桂「書いてあるわよ。塾生管理ファイルにも」


佐倉「あ、すみません。
うちの子たちのしか見てませんでした…」


桂「佐倉先生も、夏期講習ではAクラスの授業も持ってもらうだろうし、
うちの子たちも、よろしくね」


佐倉「はい!」











そういえば、と木村先生が口を開いた。












木村「あれ、結局今日親御さんたちからのクレームって
ゼロだったんですか?」


桂「そうだったみたい!
あでも、そういえば島津くんのお母さん、来てませんでした?」


橘「あ、来た来た。
お弁当届けついでにね。いつものあれ」


桂「ああ…」


橘「今日は夏期講習の塾の方針を聞きたいってさ。

親父さんが家でやらせてる課題や進み具合と
塾のやり方が違うのは困るって」


木村「クレームじゃないですかそれ」


橘「いやクラス替えとは関係ないよ。
島津は不動のΩのトップなわけだし。

単に塾のやり方が気に食わねえんだよ。あそこの親父さんはねえ」


木村「そんなに桜花のやり方がいやなら、やめればいいのに」


「「そういうわけにはいかないの!!」」












と、橘先生と桂先生の声がハモった。












木村「…すみません」


佐倉「それで、なんでお答えになったんですか?」


橘「いや、わかりますけど、
今は基礎固めも大事なんですよ…って言うしかないじゃない。

本当のことだし、あまりあえて否定するのもなんだし、ねえ?」












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理音(プロフ) - ドキドキが止まりません(((;゚Д゚)))ドキドキ展開がもう好きすぎます!!これからも応援してます!! (2022年1月15日 1時) (レス) @page30 id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 寧那さん» うわぁ、嬉しい…ありがとうございます…!! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - どんぐりさん» ありがとうございます〜! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
寧那 - 何故、投票が1回しか出来ないんでしょう…!!でも、読むたんびに1番右側の星を押させてもらってます!!応援してます!! (2021年12月12日 15時) (レス) @page30 id: 8653afb737 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 初めまして。とても面白くて何回も読み返してます!頑張ってくださいヾ(・ε・`*) (2021年12月10日 11時) (レス) @page23 id: 8a839eaa9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年12月5日 23時

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