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2人を連れて桜花へ戻ると、
島津くんのお母様は、島津くんを抱きしめた。
島津母「順…!どうして…!
無事でよかった…!!どれだけ心配したか…!
お腹すいてないの…?何も食べてないんでしょ…」
島津「心配ないよ…ママ、僕は大丈夫だから…」
島津母「順…嫌だったらね、塾なんてやめたっていいの、
中学受験だって、やめたっていいのよ」
島津「やめない…やめたら、きっと、ママがパパにいじめられる、」
島津くんの言葉に、
胸が痛くなった。
森「…こちらです、」
島津父「何やってんだ!!
行方不明なんてお前の監督不行き届きだろ!」
と、教室に入るなり、
手を振り上げた島津くんのお父様。
島津母「すみませんっ!!」
お母様の震え方からして、
いつものことなのだろう。
お父様は首をピキピキと鳴らした。
島津父「一体何やってたんだこんな時間まで。
何をやってたって聞いてるんだ、答えろ!順!」
島津「友達と…話…してた、」
お父様は廊下にいた海斗くんの方を見た。
島津父「ただでさえ時間がないってのに…
バカの相手をしてる場合じゃないだろう!!帰るぞ、順」
島津くんは捕まれた腕を振り払った。
島津父「なんだお前…一体何が不満なんだ!」
島津「僕の友達を…バカって言うな…」
島津母「順…」
島津父「まあいい。
こんなことやってる時間はないんだ、帰るぞ、順」
島津くんは、教室を出ると、
廊下にいた海斗くんの前で立ち止まった。
島津「待ってるからな、Ωで」
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佐倉「上杉くん遅くまでありがとう、助かった」
桂「私、上杉くん駅まで送ってきますので」
黒木「お願いします」
上杉「先生、おれ、選抜テスト受けるよ」
「うん、頑張って。海斗くんならできるよ」
佐倉「ケアしないといけなかったのは島津くんの方だったんですね。
…どうすればいいんでしょう、」
黒木「これ以上のことは何もできません。
我々、たかが塾講師に。他人の家庭の中にまで踏み込む権限はありません」
「…」
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理音(プロフ) - ドキドキが止まりません(((;゚Д゚)))ドキドキ展開がもう好きすぎます!!これからも応援してます!! (2022年1月15日 1時) (レス) @page30 id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 寧那さん» うわぁ、嬉しい…ありがとうございます…!! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - どんぐりさん» ありがとうございます〜! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
寧那 - 何故、投票が1回しか出来ないんでしょう…!!でも、読むたんびに1番右側の星を押させてもらってます!!応援してます!! (2021年12月12日 15時) (レス) @page30 id: 8653afb737 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 初めまして。とても面白くて何回も読み返してます!頑張ってくださいヾ(・ε・`*) (2021年12月10日 11時) (レス) @page23 id: 8a839eaa9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年12月5日 23時