お前なんて嫌い (ページ14)

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渡辺side

下駄箱で話した日、つまり初めてしっかり会話というものをした日

その日以来、廊下ですれ違って目が合ってもすぐ逸らして逃げやがる

逃げやがるくせに頭ん中にはすぐ現れる

…ふざけやがって

…………

ふっかと俺は一応バスケ部に入ってる

クラスも一緒だし何かと一緒に行動することは多いが、今日はふっかだけ部活に行った

俺はというと、まあ簡単に言えばサボり

難しく言うとサボり

あいつは今日、お弁当のお礼に練習姿を見せてやってんだと、意味わかんな

うるさい奴らが部活に行くふっかにちゃんと着いて行ったのを確認してから俺は自分のクラスを出た

A組の前を通っていると、急に

ドンッ

なんか鈍い音

なんだ？？

ひとまず中を覗いてみると

渡辺「…まじかよ」

誰かが倒れてる…！？…女子だな

嫌だけど俺もそこまで無慈悲ではない(はずだ)から

渡辺「おい、おい！」

とりあえず声をかけてみる

近くによれば、なんか息遣い荒くね？大丈夫か？？

ギュッ

渡辺「！？！？！？！？！？」

「…寒い」

渡辺「はっ？！」

…なんか聞いたことある声。もしや

渡辺「お前、また…！！」

「え…」

よくよく顔を見てみるとその正体は俺に嫌がらせしてきたあの女だった

現に今もまた抱きついて俺に寄りかかってきてる

え、ってなんだよ、

なんでそんなに、

火照ってんだよ…

「…ご、ごめんなさい。ちょっと今私変で」

そう言って抱きつき女は教室を後にした

俺は呆然と立ち尽くすことしかできなかった