70話 ページ26
No.side
鯉夏「何も知らないくせにそんな事言わないで！」
作りかけの花冠を地面に投げ捨てた
A「...わかるよ。だって、鯉夏のおとうさんとおかあさん一緒に来てるじゃん」
鯉夏「...は？」
A「村の人がね、言ってたの。吉原へ売られる子は皆、当日におうちに怖い人がくるんだって。
その怖い人にお金を渡されて売られる子が連れていかれるの
でもね鯉夏のおとうさんとおかあさんは自分たちの足で鯉夏を吉原に連れていってるんだよ？少しでも一緒にいたいんじゃないかな」
鯉夏は唖然とした
鯉夏は知らなかったのだ。両親が吉原の役人にせめて自分たちの足で連れていかせてくれないかと頼み込んでいたことを
A「それにさ、見てよ。鯉夏のおとうさんとおかあさん。泣いてるよ」
鯉夏はハッとなって両親の顔を見た。売られることを知って以来見ようともしなかった両親の顔を。
鯉夏「泣いてる...の...？」
両親は泣いていのだ。鯉夏はそのことを知ると涙が溢れてきた
両親はそれを見て走って鯉夏の元へ寄っていく
父「ごめん鯉夏...ごめんっ...！」
母「鯉夏...ごめんなさい。どうやっても貴女を手放すことになってしまった...不甲斐ない親を許して...」
鯉夏「おとうさん、おかあさん...うわぁぁあん」
Aはにっこり微笑むと、
A「ここのお花ねひとつひとつに素敵な意味があるんだよ。そして、お花を見立てた花火もね！」
AはAの父親が作った【線香花火】を3人に渡した
A「おとうさんが花火造ってる人なの。これをお守りに...とかどう？」
鯉夏「...ありがとうA。私、吉原に行ってもAのこともおとうさんやおかあさんのこと忘れない...ずっと大好きだよ...！」
日が暮れる前に、と鯉夏とその両親は吉原への道を歩んだ
Aのお陰で優しい心を取り戻した鯉夏は吉原へ行っても同じ気持ちを持った子にAがしたように優しく接した。
鯉夏はAのことも大好きな両親のことを忘れずにいた
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朱槻(プロフ) - 名無しになりたいフリー好きさん» ご丁寧にありがとうございます！！！楽しんでもらえて何よりです！！！ (2019年11月24日 15時) (
レス) id: 1d1b547a78 (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたいフリー好き(プロフ) - 朱槻さん» いつも楽しく読ませて貰ってます！ななふといいます！夢主ちゃんかっこよ…ｷﾗｷﾗ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 58278cc77e (このIDを非表示/違反報告)
朱槻(プロフ) - もっささん» ありがとうございます！！励みになりますっっっ！！！頑張ります！！！！！！！！ (2019年10月14日 21時) (レス) id: 1d1b547a78 (このIDを非表示/違反報告)
もっさ(プロフ) - 凄く面白かったです！！続き、楽しみにしてます！ (2019年10月14日 16時) (レス) id: 487c093ca1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹ノ原 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年10月2日 21時
