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労いカーネーション/sgi ページ39

*

育児に家事に、更には仕事に追われて早1年くらいだろうか。駿貴さんには、俺がやるから休んでていいよと言われるけれど、そうも言っていられない。

女が家事も育児も全てやるべきだなんて思っていないし、実際分担してやっている。だけどなんというか、私よりも彼の方がやっていることが多いような気がして。要するに、頼りっぱなしが嫌だということなのだ。







_______なのに、そう言ったそばから彼がこんなことを言うものだから。


「A、明日一日出かけておいで」

俺が子供見てるし、たまには一人で美味しいものでも食べて来たら、なんて。

そりゃあもちろん嬉しいけれど、やっぱり任せきりになってしまうのがいやだった。それに、ここ数日彼は仕事も研究も忙しかったのに、たまの休日を私のために消費してしまうのは申し訳ない。

「駿貴さんだって休めてないでしょ?ダメよ、私だけなんて」

私が食い下がっても、彼は首を縦に振ってはくれなかった。

「いーの、いつも頑張ってんのはAだから」

それから私がいかに普段頑張っているかを熱弁されてしまったら、もう断るなんて出来なかった。

駿貴さんて説得するの上手ね、なんて言ったら、そりゃこんな綺麗な人を落としたんだからね、と返された。うーん、やっぱり彼には勝てそうにない。

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作者名:エリッサ | 作成日時:2021年1月7日 19時

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