週末 ページ9
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「オレ今から仕事なの。だから、続きはさ、またAの次の休みの日の朝にして？」
「ん…」
「聞こえた？」
耳たぶにちゅっとキスすると、擽ったそうに身体を捩った。
「ん…やん…」
あー！！
イイ声だけど、ここは我慢。
お、今ので、Aの力が緩んだ。
「ね、ちゃんとAの方から誘ってよ？」
「ん…」
「朝からだからね？」
「……ん？……うん…」
寝ぼけてほとんど条件反射で返事してっけど、そこは無視(笑)。
Aは口ではオレに勝てないから、記憶で十分なんだけど…あーこれ、録音しときゃよかったかも(笑)。
笑いを噛み殺して、そーっと身体を離しながら、耳元で囁き続ける。
「ねえ、次の休みはいつ？土日？」
「…う…ん…多分…」
よし。土曜日は取材が入ってたけど、こんな朝早くなくて良かったはず。
少し空いた隙間に手をついて、よいしょ、と身体を起こすと、縋るものがなくなったAが寝ぼけたまま顔を上げた。
「じゃ、土曜の朝ね。約束、覚えててよ？いい？」
ちゅっと唇にキスすると、Aはまどろみながらも素直に嬉しそうに微笑んで、また目を閉じた。
「…ん///」
さて…っと。
素早く起きて、行く用意をする。
鏡を見ると髪が寝ぐせで跳ねてっけど、もうそんなのは、向こうでメイクの人に頼んでどーにでもなるから、別にいーや。
歯を磨いて、ヒゲだけ剃って、着替えて、ゲーム機とか台本とかその他必要な物をカバンに突っこんで。
さくっと終えて携帯をみると、マネージャーの迎えまでまだ１５分あった。
なーんだ、全然大丈夫じゃん。
さすがオレ。
ちょっと腹が減ってきて、その間にAが作ってくれていたサンドイッチを一皿出して食べながら、忘れてもらっちゃ困ると、チラシの裏にメッセージ。
テーブルの上に置くより、やっぱこっちでしょ！と、空になった皿を入れるついでに、また食洗機にテープで貼り付けてみた。
うん、これでよし！
コーヒーマグを手に満足して眺めていると、マネージャーから下に着きました、とコールが入る。
ブラックコーヒーを飲み干したマグを食洗機に突っ込んで、カバンと携帯を手にチラリと玄関から廊下の奥の部屋に視線だけ留めて…
それから、楽しい週末を想像しながら笑いをこらえて部屋を後にした。
＋＋＋
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ponzu(プロフ) - kicoさん» わかりました！お返事ありがとうございます！飛ばして続きの話読ませてもらいます！ (2019年6月19日 8時) (
レス) id: 1d6e94b5bf (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - ponzuさん» なお、ご参考までですが『この手のひら〜』を飛ばしても続きのお話は問題なく読んで頂けると思います^^よろしければ♪ (2019年6月18日 21時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - ponzuさん» ponzuさんこんばんは。『この手のひらに在るものは、今…』の件でしたら、申し訳ありませんタイトルにもありますように、現在修正中のためパスを掛けています（わかり易いように先ほど本文にも注意書きを入れました^^）。ご理解のほどよろしくお願いいたします。 (2019年6月18日 21時) (レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
ponzu(プロフ) - こんにちは！この小説の続きを読みたいのでパスワード教えてもらってもいいですか？ (2019年6月18日 17時) (レス) id: 1d6e94b5bf (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - そうなんですね。ちゃんと見ずにコメントしてしまい、すみませんでした。 (2018年6月17日 18時) (レス) id: 1c2fe94003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2015年2月2日 18時
