【名探偵コナン】4人暮らし

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『ベイカチョウだなんて聞いたことがない』

そう至極真面目な表情で答えた私をじっと見つめると、今度は口を抑え、何かを考えている素振りを見せる不法侵入者。

……そんな反応を見ると、自分の回答に自信が持てなくなってくるのは仕方がないと思う。

いつの間にか落ちていた携帯を拾い上げた。

私が携帯を弄っていても見向きもしない不法侵入者を横目に見ながら、検索アプリを開く。(思えば、この時に通報すれば良かったと後悔している)

さっそく検索欄に『ベイカチョウ』と打ち込み、検索をかけてみた。

数秒という短い時間の後、画面に表示されたのは『該当するものはありませんでした』という無機質な通告。

やはりベイカチョウなんて存在しないんだ。自分の回答が合っていたことに内心ホッとする。

…この事、不法侵入者に言った方がいいかもしれない、のかな？

曖昧に思いながらも、おそるおそる声を掛けてみると、不法侵入者はハッと我に帰ったようで。

「どうかしましたか？」

そう尋ねてきたので、無言で携帯の画面を見せる。

その瞬間、彼の目は大きく見開き、「すみません、貸してください！」と、パシッと音を立てて奪い取られた。


あぁ…私の携帯…。

果たして私の携帯は返ってくるのだろうか…。

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