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『該当するものはありませんでした』
その通告が、何故か脳裏に焼き付いていた。
◇
他のことなど見えなく成る程考えていた事をしていた最中、俺を我に返したのは、彼女の声だった。
「どうかしましたか?」と尋ねると、おずおずといった感じで見せつけられる携帯の画面。
不審に思いながらも、その画面をまじまじと見つめる。
というか、一体いつ携帯を…そんな考えも吹っ飛ぶ程、俺は激しい衝動に駆られた。
「すみません、貸してください!」
いきなりのことで彼女の驚いた表情が見えたが、今は気にしてられない。
画面には、検索欄に『ベイカチョウ』と仮名表記で打ち込まれていた下に、『該当するものはありませんでした』という表示。
慌てず、落ち着いた心情で、検索欄に『米花町』と打ち込み直して検索する。
心臓の音が、やけにうるさかった。
その期待を裏切るように表示されたのは、『該当するものはありませんでした』という文字。
次に『杯戸町』と検索をかけたが、結果は同じだった。
…俺は、まだ夢でも見ているのか?
だが、これがもし夢だとしても、ここまで空想を膨らませるほど、自分は想像力豊かであっただろうか。
大きく息を吸い、そっと吐き出した。混乱する頭を、ひとまずおさめる。
……ポアロの休憩室で眠ってしまったのに、起きた場所は見知らぬ部屋。
『米花町』や『杯戸町』など存在する町なのに、検索をかけても出てこない。それどころか、存在しないことになっている。
ひょっとすると、もしや俺は…。
……どれほど信じられないことでも、人生のなかで、突然思いがけない事態に行き当たることは有り得ることだ。
それは俺自身、充分承知していた。
だが彼女にどう説明すればいい?
もしかすると自分が、別の世界から来てしまったかもしれないということを………。
ーーーーーーー
あれ、すごく無理矢理感がする。
……気のせいでありますように。
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美華 - 更新頑張って下さい!続き待ってます! (2017年5月11日 20時) (レス) id: c90045752e (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫ラピスラズリ - 凄く面白いですね!続き、とても気になります!これからも頑張ってください!! (2017年1月29日 7時) (レス) id: 54b8368fd9 (このIDを非表示/違反報告)
皇 - 続きとても気になるです!更新頑張ってくださいね♪応援してます! (2017年1月5日 21時) (レス) id: 00707a52c1 (このIDを非表示/違反報告)
都 - 初めまして。都です。いきなりですいませんが、この作品、とっても面白いです。文章が、読みやすく、具体的で素晴らしいと思います。ぜひ、これからも頑張って下さい!応援しています! (2016年12月18日 9時) (レス) id: 94bc634eba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リッタ | 作成日時:2016年11月23日 22時