ステップブラザーズ3

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壱馬side





最初は嫌だった…

俺の中に土足で踏み込んでくる

このおっさんが…








でもすぐわかった、この人のピアノで


この人は悪い人じゃないって…






いつの間にか、おじさんの世界に

惹きつけられてて

いつの間にか大好きな歌を

一緒に歌ったり、マイクまで持ってた








キ「はい、じゃあ今日は終わり！」







「え…」







もう終わっちゃうのか…



楽しいなんて感情、今までなかったのに

臣と一緒に歌うようになって

臣に教えてもらった、この感情






このおじさんとの時間も

楽しいって思った







だって歌ってると…

黒い気持ちがなくなるから





愛とかそういうのわからないけど

歌ってると自然と

臣との事が出てくるから




臣が褒めてくれたから

だから尚更大好きになった





空手も頑張ったけど

俺は、臣に歌を認めて貰いたいって思った








ｶﾞﾁｬ






HI「お疲れ様」





臣「キャプテンありがとう」






キ「いいえー！壱馬楽しかったか？」






壱「ｺｸｯ」






キ「また来ると良いよ！」






臣「だってさ。壱馬、歌好きだもんな」






「ｺｸｯ」







臣「なら、キャプテンに教わってみたら？

家では俺が教えてあげるけど

キャプテンに習ったら

勉強になると思うよ」








「行く」







臣「まぁ無理だよな…って、はっ？」






「おじさんのとこ…いく」






キ「おじさん！？笑」







HI「壱馬からしたらそうかも笑

壱馬、新しい家族だな？

歌の先生でもあるけど、おじさん！笑

臣の事、何でもわかるから

壱馬も色々と聞くと良いよ！」








キ「ならじぃちゃんだなっ！

よーし、俺が壱馬の

じぃちゃんになってやる！」






「ｺｸｯ」






おじいちゃん…

俺にはいた事なかったから

新しい家族が増えて嬉しかった








臣「壱馬？キャプテン今日は優しいけど

本当に歌やるってなったら

めちゃくちゃ厳しい時もあるぞ」







「…」








臣「苦しくなるぞ？

だったら趣味で止めておけ

本気でやる必要はない」







「やる。やる…」





キ「じゃあ明日からまた待ってるよ！」






夜、臣と一緒に寝る時に聞かれた






臣「歌、本気でやるつもり？」






「…臣」






臣「ん？」






「臣みたいに…なりたい

歌うと、臣が出てくる…黒いのがなくなる

臣みたいに、、なる」







臣「…そっか。なら頑張るしかねぇな」






初めて、ダメだって言われなかった…

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