近くて、遠くて。-2-

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心side




Aの後ろ姿を見送って前を向き直すと
相変わらず寂しそうな表情の慎太郎くん




『まじでごめん俺のせいで』


『んー、いや、誰のせいとかじゃねえから気にすんな、な？』


｢うん、全く慎太郎くんのせいなんかじゃないよ｣




それでも慎太郎くんが曇った表情なのは変わらない


まあ、純粋に、４人で前みたいに騒げないのはすごく寂しいんだけど

私も樹くんもどうすればいいのかわかんないし、
１番それを感じているのは慎太郎くんとAなんだろうけど




『Aちゃんってこの時間先輩に会ってんの？』


....この状況で先輩の名前出すか？って沸々とした思いは
隠していつも通り返事をする



｢最近会ってないらしいよ｣


『....その弱みに俺がつけ込んでしまったってこと』


『んなこと、』


『んなことあるんだって、
あーまじで俺って馬鹿だよなー、今まで我慢できてたのにさー
幼馴染みですらいられなくなるってわかってたのにさー』



椅子を傾けてプラプラさせながら
自分を嘲笑うかのようにそう言う慎太郎くん



『お前はどうしたいんだよ』


｢.....、｣


『....わっかんねー(笑)』


｢Aとこのまま話せなくてもいいの？｣


『....それはキツいわ(笑)』


『よし慎太郎、俺と心ちゃんに任せなさい』


『....は？』


｢任せなさい慎太郎くん！｣



何をするのかも全くわかんないけど
大好きな２人には関係性はどうであれ仲良くいて欲しいし
私もみんなで仲良くしたいし！


何かしら考えてるっぽい樹くんに乗っかることにした






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