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「...だから、こういう嘘ついてふたりきりになろうとするのとか、
もう、迷惑だからやめてほしくて」
『...迷惑』
「...そう、もし本当に私のこと想ってくれてるのなら
...私のために、普通の先生として接して欲しいし、
ただのからかいだったらもう勘弁して欲しい」
ユラユラと瞳を揺らす森本くんを見て、
この言葉を使うことは間違ってたのだろうって思ったけど、
これが1番手っ取り早い言葉だなって。
『まだ本気だって信じてくんないの?』
「...ならもうやめて、私は先生を続けたいの。
それに、こういうのって大体憧れとかで一時の感情に過ぎない
パターンが多いんだよ、だから」
『...冷めた、』
「冷めた?」
『こんだけ俺が行動してきたのに
まだそんなこと言うんだって、なんか冷めた』
「...そっか、じゃあもうすぐ朝礼の時間になるし教室戻ったら?」
森本くんが部屋を出て行って大きく息を吐いた
わけもわからず勝手に失恋した気分になっている私
「...冷めた、かぁ」
あの言葉で冷める恋に振り回されていたのかと思うと
なんだか自分が馬鹿らしいなぁ
まぁでもこれで良かった、
これで仕事もプライベートも両立できる
....はずなのに何だろうこの拭いきれないモヤモヤは
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作者名:ダイア | 作成日時:2020年11月12日 17時