unusual (ページ40)

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「凛？」

『え、気付かなかったこのイケメン誰…？』

「樹、…今、お付き合いしてる人」

『田中樹って言います、
凛ちゃん…でいいのかな？…についてはAから話聞いてます』

樹と私を交互に見る凛の瞳は今まで見たことないほど輝いていて

『え！山下凛です、え！やば！A！いつの間に！』

なんて言いながらまた私に抱きついてくる

凛は私が先生に夢中だった日々も、

いなくなってからの抜け殻だった日々も、

どっちも近くで見てきてくれているから本当に嬉しそうで

たくさん心配と迷惑掛けたな、って凛の表情を見て感じる

『っは、凛ちゃんさすがAの友だちって感じだわ(笑)
とりあえず車出すから車内でゆっくり話しな？』

いつも通りの振る舞いの樹にもう大興奮の凛

会場に向かうまでの車内は凛からの質問攻めで終わった

でも樹は凛のどんな質問にも真っ直ぐに答えてくれた

“どういう理由でAのこと好きになったんですか！？”
って質問に対して

『え〜？理由？んー、俺のタイプだし〜、大人っぽいし〜、なのになんか俺だけにはわがままだったし〜、』

「…ねえ樹もういいから」

『うわ、付き合う前からもうそういうムードあったんだ』

『いやそれがね、俺にしては告るのに時間かかり過ぎてさ！友達期間が2年弱もあって』

『うわー！Aは本気だったんだ！』

『そうそう』

なんて会話を楽しげに繰り広げられて
さすがに恥ずかしいったらありゃしなかった

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