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先生と出会ったのは高校1年の冬だった
『聞いた?伊藤先生産休入るから新しい先生来るって』
「え、そうなの?やだなー、伊藤先生の英語以外受けたくない」
『ね〜?私もやだ、どうする?おじさん先生とかだったら』
「逆に可愛いかも、イケメンとか来た方が最悪だよ」
4限の英語の授業を控えて、
凛とダラダラそんな会話をしていた
伊藤先生は若い女の先生ですごく可愛くて面白くて
大好きな先生で仲良かったから
どんな先生が来たとしても、私は不満でしかなかった
イケメンなんてもってのほか
どうせ顔だけでまともな授業できないんでしょ?って
チャイムが鳴って自分の席に戻る
窓際の後ろから2番目。割といい席でしょ?
凛からは主人公の座る位置じゃんとか言われたから
妙に良い気分になって
主人公になりきっていつも窓の外を眺めたりしている
ガラガラ、と扉を開ける音が聞こえて
見たことのない男の先生が教壇に上がる
クラス全員の注目が先生に集まった
『松村北斗です、伊藤先生の代理で英語を担当します。
短い期間になると思うけど、よろしくお願いします。』
先生の第一印象は暗くて堅くて真面目
ただそれだけだった。
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作者名:ダイア | 作成日時:2022年11月21日 23時