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誰かの温もりで目を覚ます
目が覚めて一番に視界に映ったのは真っすぐに伸びた誰かの脚
身体の向きを変えて目に入ったのは
「…なんで」
口を開けて眠っている愛おしい彼の寝顔だった
びっくりして起き上がると今まで膝枕をしてもらっていたということに気付く
そして、もこもこのアウターも私に掛けてくれていたらしく
…なんでここに?何をしに?
状況がよく掴めない
小さな物音でも目を覚ましてしまうという彼は
すぐ近くでワタワタしている私の様子でも容易に目を覚ました
『ん、さむいでしょ着てて』
寝ぼけ眼なうえに舌っ足らずな喋り方
それなのに私の肩から落ちているアウターを見てすぐに
そんなことを口にしてくれる森本くん
腕も通してくれてチャックも全部閉めてくれて
“これであったかいでしょ”ってふにゃっとした笑顔で抱きしめられる
『あ〜…本物のAだ、本物のAがいる』
存在を確かめるように強く抱きしめてくれる温度にまた涙腺が刺激される
もう十分泣いたというのに
森本くんに会うまで泣くことなんてなかったのに
自分が今まで心の奥底に隠し続けてきた感情をいとも簡単に見つけ出す森本くん
もう、やめてほしいとすら思ってしまうのに
そんな森本くんがやっぱり大好きで、大切で、胸が痛い
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作者名:ダイア | 作成日時:2023年12月3日 18時