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「やっぱり上手いねえ」
「えへへ……」
そう褒めれば、照れたように頭を搔くレスリー。
真っ赤に染まった頬が可愛らしい。
他にも何か歌ってほしい、と言えばじゃあこれと指を指す。
「……ハウスにいた時、歌をほめてくれた女の子と作ったんだ」
途端に、レスリーの口角が下がる。
その子、言葉選びが上手でね、とってもいい曲になったんだ。
あの子らしい、元気な曲だよ。
そう語るレスリーの顔は、とてもじゃないが直視できないくらい悲しい顔だった。
「あ、ごめん、こんな暗い話して。……じゃあ、歌うね」
「……うん」
さっきまで揺れていた木々の葉は、音を立てるどころかピクリとも動かない。
そんな中、レスリーの悲しげな声が響く。
元気な曲を悲しい声で歌っているのに、なぜかすうっと頭の中に入ってくる。
違和感を感じさせない、そんな歌だった。
━━レスリーが歌い終わりふう、と息をついている時に、彼の名前を呼ぶ。
「レスリー」
無理してない？
そう聞こうとしてやめた。
何となく、これを聞いてしまったらレスリーの歌が台無しになる気がしたから。
「どうしたの？」
「……ううん、なんでもない」
心配そうに私を見上げるレスリーの頭を撫で、すくっと立ち上がる。
その時、木の枝がぽとりと頭の上に落ちてきた。
同時に、「あ、やべっ」という声も聞こえる。
この声は……。
「ユウゴ、何してるの？」
「……バレた」
ちろっと赤い舌を覗かせて、木の上から降りてくるユウゴ。
その際に、強く蹴ったせいか葉がハラハラと舞い落ちてくる。
サッサッとそれを払いながら、もう一度何をしていたのかを訊いた。
「別に？ ただの木登り」
ニッと白い歯を見せて、お前もやるか？ と聞いてきたが、落ちるのが想像できたので断りをいれた。
ふと、ユウゴの髪に緑色の葉がついているのに気がつく。
「ユウゴ、葉っぱついてるよ」
「……っおま!?」
ひょいっとそれを取って、ほら、とユウゴに見せる。
そのユウゴの顔は、林檎のように真っ赤に染まっていた。
葉っぱ取っただけなのに、ウブだなあ。
それを言うと、「俺はウブじゃねえ！」と更に顔を真っ赤にしながらルーカスの方へ駆けていった。
あれで照れてないって威張るのも凄いけど、何より足速いな。
数秒前までここにいたはずなのに、もう数メートル離れたルーカスのところにいる。
ゴールディポンドでいい活躍しそうだな。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
