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「どう…かな」
曲を弾き終わったレスリーが不安そうに聞いてくる。
「いい曲だね。私はそういうの出来ないから本当に尊敬する」
「ほんと？！」
「うん」
目を輝かせながら言うレスリーの頭を撫でながら頷く。
「えへへ…。この曲ね、ハウスで仲の良かった女の子にも聞いてもらったんだ。そしたらね、いい曲ねって言ってくれてね、それで…」
「…」
レスリーの言う"ハウスで仲の良かった女の子"とは、おそらくイザベラの事だろう。
私がレスリー達を助けに入った、グレイス＝フィールドハウス。何故か、その時にはイザベラはいなかった。理由は分からないが、私を一刻も早く捕えるために修行を早めたのかもしれない。
「その子ね、僕よりも早く里親…ううん、出荷…されちゃってね。助けれなかったんだ」
「…うん」
そう告げるレスリーの顔は、とても苦しく、辛そうだった。
私がもう少し早く行けていたら、イザベラがママになる事も防げたのかもしれない。そもそも、ここはもう原作とは違う世界。ママになるのかも分からない。
「きっと、生きてるんじゃないかな」
「え…？」
何となく、だけど。
「そんな気がする」
「そっ…か。Aの勘ってよく当たるから…心配、無いね」
先程よりはマシになったが、それでも辛そうな顔をするレスリー。
…やっぱり、私じゃ無理だよ。エマみたいな明るくて、皆を笑顔にできる主人公じゃなきゃ。人を元気づけることも出来ない。
その時、自分の頭に重みを感じた。何かと思い、上を見ると少し不機嫌そうなユウゴがいた。
「え、ユウゴ」
「んな顔すんなって言っただろ、鬼」
鬼じゃなくて半鬼だって言ってるのにな。頑なに半鬼って言おうとしないユウゴは、そう言って皆の方に歩いていった。
「A…？大丈夫？」
心配そうに私の顔を覗き込むレスリーを一度見て、自分の頬を両手で叩く。
そんな私を見てギョッとしたレスリーは、
「な、何してるの？！」
跡がついたら大変だよ、と私の頬を両手で包む。私はそんなレスリーの頭を撫で。
「ふふっ、大丈夫」
二つの意味を込めてそう言った。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
