初めてなのは全部きみ。Ren.N (ページ9)

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そしてやってきたお昼休み。

永瀬くんに見つからないよう先に屋上に行く。

お弁当がゴミ箱に捨てられてたなんて知られたら廉くんは絶対悲しんでしまう。

だって、あんなに楽しみにしてくれてたから…。

屋上の隅っこに体育座りで泣きながら座る。

私はこう見えて泣き虫。

携帯が凄い鳴ってて永瀬くんからだとすぐにわかった。

携帯が鳴り止んで少しすると重たい音を立て開いたドアの音。

『 …A…ここにおった… 』

私の顔を見る否や腕を引いてギュッと抱きしめられる。

『 …ごめなさっ…わたし…っ』

『もうええから… 泣きたいだけ泣け』

そう言われると少し安心して更に涙が出てしまう。

永瀬くんは状況が確認できたのかもう大丈夫やからって

頭を撫でてくれながら優しい声でそう言ってくれた。

泣いてる時でも少し分かった。

永瀬くんの身体から少し女物の香水の匂いがした。