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第四十五話 ページ48





明智くんがそう言うと、織田くんは少し間を開けて口を開いた。

「明智、お前はなぜ勝ちたい?勝利の先に何を望む」
「……家康くんを止めたいんです」
彼はそこまで言うと、自分の意思を伝えようと、織田くんの寄りかかっている本棚に飛びついた。


「家康くんの挑戦が失敗すれば旗印戦から脱落する。そうすれば、学校に平和が訪れます!僕は…それを切に願っています。…その為には、信長君が必要です。だからどうか僕に……いや、反家康同盟に力を貸して下さい!」
「………断る」

彼の下した決断に私と明智くんが絶句する。
そしてみやびちゃんは苦い顔をしながら口を開く。
「え〜…じゃあなぜここへ?」

すると織田くんは自分のポケットから青い布袋を取り出し、中に入っていた……干し柿?を明智くんに差し出した。
「ただの陣中見舞いだ」

明智くんはその干し柿をおずおずと受け取る。
受け取ったことを確認した織田くんは歩き出して、私達より少し離れたところで立ち止まり、こちらを振り返った。

「まぁだが…あれだ。力は貸さないが、友人としては、ここにいても良いがな」
「信長くん…」
その言葉に私達は安堵の笑みを漏らす。
明智くんも微笑んでいて、私はホッとする。

「それで十分です。友達として。いて下さい」
「まぁ、貴様がそこまで言うなら」
彼は織田くんへ近寄り、手を差し出すと、織田くんも笑ってその手を強く取った。
「ありがとう」

うわぁ〜男同士の友情だ、感動的……
キラキラと目を輝かせてその光景を見守っている横で、何やら不安げな顔をしているみやびちゃんがいたことに、その時の私は気付けずにいた。
と、不意にぐらっ、と身体が傾く。
慌てて自我を保ったのでなんとか無事だったが。

『というか眠……ごめん、座るね…』
「だ、大丈夫ですか!?Aさん」
『うん……ちょっと、ちょっとだけ………』
昨日の夜、明智くんについて色々考えていたからだろうか、やけに眠気が強く襲ってくる。
椅子に座ったのがダメだった。
更に襲ってきた眠気に耐えきれず、私は皆の前で寝てしまった。





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

無理矢理ご都合展開ッッみたいになってる笑 Aちゃんが明智くんの為に頑張ってたってことを伝えたいだけなのに…
なるべくそういうのは避けてるつもりなんですけどね…

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moka(プロフ) - 前田利家さん» コメントありがとうございます🥰💗面白いと言って下さってとてもやる気が出ますし、何より嬉しいです😭✨前田くんとの関わりも今後増やしていけたらいいな〜と思っていますので是非!! (2022年10月14日 20時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
前田利家 - 小説めっちゃ面白いです。私のおしは前田利家です! (2022年10月14日 14時) (レス) @page5 id: 4149d8455a (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - サナさん» わわっ!!ありがとうございますすぐに直してきます…!私も二人との絡みが欲しいなって思ってたのでこれから色々絡ませられるよう頑張ります!👍✨ (2022年9月29日 9時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
サナ - 明智くんの、武田くんが、武田うんになってます。上杉との(伊達も!)の絡みが欲しいです。でも、秀吉もいいですよねー。 (2022年9月29日 7時) (レス) @page47 id: cd10ddfe42 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - コメントありがとうございます〜!私は直ぐ秀吉くんと絡ませてしまう病気にかかっているので凄く嬉しいお言葉.....✨✨️これからも彼と絡むことは多くなりそうです笑 (2022年9月4日 19時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moka | 作成日時:2022年9月3日 23時

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