貴方と私のアバンチュール【新・信長公記】

第三十九話 ページ42

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その後、教室に戻ってくるとみやびちゃんは占い道具を片付けたみたいで、綺麗になった机で本を読んでいた。
う〜ん…みやびちゃんは何してても絵になる………

一人で唸っていると、こちらに気付いたみやびちゃんがにこりと笑って「おかえりなさいませ」と言ってくれた。
え、ここってメイドカフェだったりするのかな？そうしたら私、みやびちゃんを指名したいんだけれど…
そう思いながらすかさず彼女の隣に座った時、チャイムが鳴った。
どうやら新しい旗印戦が始まるようだ。


「皆さん、新しい公認旗印が出ました。
旗印提出は、特進クラスの徳川家康くん」

「家康くんが！？」
「誰に出した？」
「次のターゲットは…」
『秀吉くん、かぁ……』

そんな声を聞くと私は自然と彼の方に目が向いた。
がくりと肩を落とす秀吉くんがなんとも可哀想だ。

「家康くんが出した旗印はこちらです」

切り替わった画面には


【24時間以内に明智光秀を倒す 徳川家康】


「あ…っ、明智！？」
『えっ、明智くん！？』

誰も予想出来なかった事態にクラス全体がざわめく。
なんでよりによって明智くんを……？失礼だろうけど、そこまで強くない…から？
横を見ると、まさか自分だとは思わなかった明智くんが、狼狽えていた。

「なお、旗印戦は家康くんの指定により、明日の正午から開始致します」
『……？なんで明日…』

謎の時間設定に首を傾げる傍らで、皆が明智くんは負けるだろうと言った故に、彼は走って教室を出て行ってしまった。

『あ、明智く……』
追いかけようとしたけれど、彼と対面したとて、何て声をかければ良いのか分からなくて、ゆっくりと手を下ろした。

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