【HQ!!】逢瀬に溺れる

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「きゃあ！！ ちょ、ちょっと、A見て！！」



『ん？』



突然、友達が黄色い悲鳴を上げ、教室の入り口を指差した。



『…………月島、くん………？！』



月島くんが、数名の女子に囲まれ、教室の入り口にたっていた。



視線がさまよい、私のほうを向く。



あ然とする私に気が付かないのか、友達はみんなしてきゃあきゃあ騒いでいる。



「……あれ、月島くんが持ってるのAのふでばこじゃない？」



「ほんとだ！！ ほら、A！ さっき無いって言ってたふでばこ、持ってるよ！！」



「…………天夜Aって子、いる？」



月島くんが満を持して私を呼ぶ。



天夜って子、いる？とか言いながら、ばっちり私と目があっている。



あれはわざとだな、確信犯め……。



友達が、名前呼ばれてる！！ うらやましい！！ と叫んだ。



何が羨ましい、だよ。
私の気持ちもわからないで……！！



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