キミと過ごした日々

説明会 ページ46

保育園入園前の説明会



須貝「今度からここに通うからな？」

「うん」



Aと手を繋いで保育園へと入る



先生「お名前よろしいですか？」

須貝「あ、須貝です」

先生「須貝さんですね、お子様は別部屋で保育士がお預かりすることになってますがよろしいですか？」

須貝「はい、大丈夫です」

先生「はい、ではここを真っ直ぐ進んでいただいたら別の保育士がいますので、そちらでAちゃんをお預かりします、お父様はそこから左手の部屋にお入りください」

須貝「はい」



言われた通り真っ直ぐ進んでいくと別の先生が立っていた



先生「こんにちは」

須貝「こんにちは」

「こ、ちわ！」

先生「挨拶できてえらいねー、お名前は？」

「Aちゃ」

先生「Aちゃん、こっちで先生と遊んでようか？」



周りを見ると泣いてる子が結構いる
親と離れるのが寂しいんだろうな…
Aは…



「うん、駿ちゃ、ばいばい」

須貝「うん、また後でな？」



大丈夫そうだな…



先生「Aちゃん、好きなものありますか？大丈夫だとは思うんですけど、泣いちゃったときのために…」

須貝「あー、これ、渡しておきますね」



小さな袋を先生に渡した



先生「パズル…ですか？」

須貝「他の子の世話で大変だったら、これやらせとけば多少ほっといても大丈夫なんで」

先生「はあ…」

須貝「じゃあ、良い子にしてるんだぞ？」

「あい」

須貝「じゃあ、お願いします」

先生「はい、Aちゃん行こうか？」

「あい」



Aと先生が部屋に入るのを見送ってから説明会の部屋に入った


当たり前だけどお母さんばっかりだな…


空いてる席に座ると近くのお母さんが話しかけてきた



母「初めまして」

須貝「あ、初めまして」

母「今日、奥様はお仕事ですか？」

須貝「ぁ、あぁ…いないんですよ」

母「え？」

須貝「片親、なんで」

母「ぁ…すみません、無神経なこと…」

須貝「いえ、大丈夫ですよ」



そりゃ、こうなるよな…
俺の年でシングルファザーって珍しい方かな…？



母「なにか、力になれる事があれば、いつでも仰ってください」

須貝「ありがとうございます」

母「竹下拓人の母です」

須貝「須貝Aの父です、よろしくお願いします」

竹下「よろしくお願いします」



この日、初めてママ友が出来た
ん？ママ友…か？
俺はママじゃないし…
親友か、親友と書いて“おやとも”が出来た

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