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(福良side)
いつ外に出たか分かんないからどれくらい遠くまで行ったのか分かんない…
福良「Aー!」
忙しいからって放置しすぎた…
まだ幼い子だ…
1人だと寂しいに決まってるのに…
福良「くそ…」
せっかく俺に慣れてくれたのに…
福良「Aー!」
近くの公園を通り過ぎようとしたとき、Aに似た子がおじいさんに話しかけられてた
福良「A…?」
不審者だと思って走って2人に近づいた
福良「A!」
そこにいたのは目に涙を溜めたAだった
「ふ…くん…」
しゃがみ込んでAを抱きしめた
福良「良かった…」
「ふ…く…ふーくんっ…」
Aの手が俺の服をキュッと握った
Aに話しかけてたおじいさんを見上げると笑顔でこっちを見ていた
おじいさん「いやー、良かったよ、保護者の方かな?」
福良「はい…あなたは?」
おじいさん「地区会長をやってる者なんだけどね、この子が1人でいるから危ないと思ってね」
福良「あ、ありがとうございました」
そう言って頭を下げると『またね』とAの頭を撫でて帰っていった
福良「A…」
「ごめ…さ…」
なんで…Aが謝るの…?
「みんな、ぱたぱた、Aちゃ、ない、にこにこっ…」
福良「っ…」
みんなが忙しいのは自分のせいだって、そう思ってるの…?
Aがいない方が、みんなニコニコ笑ってるって…
福良「A…」
『A!』と大声が聞こえて振り返ると須貝さんが走ってきた
「しゅ…ちゃ…ごめ…さ…」
須貝「良かったっ…」
Aを抱きしめてそう呟いた
「しゅ…ちゃ…」
須貝「本当っ…良かったっ…」
福良「須貝さん、A折れちゃいますよ」
須貝「ごめん、痛かったか?」
「…(フルフル)」
首を振ったAは須貝さんの首に抱きついた
「Aちゃ、いる?」
須貝「え?」
「Aちゃ、ない…みんな、にこにこ…」
須貝「そんなわけないだろ!」
「…!」
須貝「Aがいなくなったらみんな悲しいに決まってるだろ!」
「…」
須貝「Aは家族なんだから!」
「…!」
須貝さんは大声で泣き出したAを抱きしめた
この子なりに不安で、俺たちに遠慮してたんだろう
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明希(プロフ) - 吹雪鬼さん» ありがとうございます! (2020年9月22日 21時) (レス) id: bd6acc50a6 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪鬼(プロフ) - とても好きですっ!!頑張ってください! (2020年9月16日 22時) (レス) id: 7938328c9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明希 | 作成日時:2020年9月6日 17時