「好きだよ」 (ページ41)

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85話ページ41

お昼休みが終わって自分の席で5限の準備をしているとめめが話しかけてきた。
mm「康二」
「ん？なんや？」
mm「おばさんから返信来た。喜んで着付けします、だって」
「ほんま！？」
mm「うん」
「じゃあ早速阿部ちゃんたちに知らせな！まだ5限始まるまで時間あるし、直接言ったほうが早いな…。…めめも来る？」
mm「うん」
「え！？」
mm「え？」
「いや、めめが他のクラスに遊びに行ってるとこ見たことないし、断られると思ってたから…」
mm「今までの私だったら行かなかったと思う。でも、康二たちと友達になったときから、もっと仲良くなりたいって思い始めたんだよね。今まではあんなに、友達なんて作らないって決めてたのに。殻を破る、って言うのかな。」
「…めめ…」
mm「だから康二には感謝してる。…ありがとう」
……あかん。めめからこんな嬉しいこと言われたら涙腺が…。
「…めぃめぃ～～～！！！」
案の定、私の涙腺は決壊した。
ぼろぼろ涙がこぼれ落ちて自分の制服を濡らしていく。
mm「！？なんで泣くの康二…泣かないでよ～」
めめは困った顔をしながらそう言って、私の目尻にハンカチを当ててくれた。

nb「…なにしてんの」
誰かに声をかけられたと思ったら翔太くんだった。
そういやここ廊下だったわ忘れてた。
mm「あ、翔太くん。それに舘さんも」
dt「2人ともどうしたの？泣いてる人がいるって思ったら康二だし。…なにかあった？」
mm「いや。…これは私が悪いんです」
dt「目黒が？」
「いや！！違う！！これは嬉し泣きや！めめは悪くない～！」
2人にあらぬ誤解をかけられそうなめめに代わってそう言った。私が勝手に泣いてるだけだし。
dtnb「嬉し泣き？」
あ、2人揃った。やっぱこの2人は仲良しハッピーセットなんやなあ。私は未だに涙をこぼしながらそう思った。
sk「あれ、康二どうしたの？それにめめも」
ちょうどいいタイミングで教室から佐久間くんが出てきた。
nb「あ、佐久間」
sk「康二どうしたの？なんで泣いてるの？翔太にやられたの？」
nb「おい佐久間」
dt「嬉し泣きだって」
sk「…え？」
佐久間くん、ちょっと引いてる。嬉し泣きでも涙はいっぱい出るから、そんなに引かんでほしい。
sk「…康二の嬉し泣きは置いといて。…めめ、なんで私たちのクラスの前にいるの？なんか用があるから来たんだよね？」
mm「うん、着付けのことなんだけどさっきおばさんから返信来てね。4人分着付けしてくれるって」