「好きだよ」 (ページ37)

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81話ページ37

月曜日。めめは学校に来なかった。次の日もその次の日も。
連絡しても返信はおろか、既読すらつかない。ラウでさえ、既読がつかないらしい。
阿部ちゃんや佐久間くん、ふっかさんたちもめめにメッセージを送ってみたが、反応もないらしい。
一体めめの身に何かあったんだろう…？
心配だ…。

木曜日の朝。いつも通り阿部ちゃんたちと別れて、自分の席に座って今日の授業の用意をしていると、少し教室がざわついた。
もしかしてと思って、ばっと振り返ると、
「めめ！！！」
mm「おはよう、康二」

「月曜日から昨日まで学校来なかったけどどうしたん？既読も全然つかなくてすっごい心配したんやで！」
mm「…ちょっと色々あってね…」
席に座っためめにそう聞くと、めめは少し困ったような顔をしてそう言った。
「そっか…詳しいことは聞かんけど…」
mm「…少し自分でも整理できてない部分があるんだ、ごめん。でも、康二にはちゃんと話すから」
整理できてない部分、か。
めめの家庭環境はかなり複雑みたいだしそのことかな。
「わかった。めめが話してくれるまで待つわ。何も聞かないでおくね」
mm「ありがとう」
「じゃあさ、夏休みの予定一緒に決めよ！ショッピングモールのこととか！」
mm「…うん」

sk「あ、康二！めめ！」
聞き覚えのある声が聞こえてドアの方を見ると、佐久間くんと阿部ちゃんが立っていて、私と目が合うとこっちにやってきた。
sk「あれ？なんか大事な話してた？」
kj「いや、大丈夫」
sk「そかそか。じゃあ早速本題に入りましょう…阿部ちゃん！」
ab「え！？私！？」
sk「説明は阿部ちゃんの方が得意でしょ？」
佐久間くんはきゅるきゅるおめめを阿部ちゃんに向けてお願いのポーズをしている。
佐久間くんの方が身長が小さいから、阿部ちゃんからは上目遣いに見えてるんだろうな…。
阿部ちゃんもあざといけど、佐久間くんも負けてないくらいあざといよ。
ちなみにめめはこの2人のやりとりをにこにこしながら見ている。かわいい。
そして、私は阿部ちゃんが佐久間くんの上目遣いにとてつもない弱いということを知っている。
ほら、阿部ちゃんちょっと顔赤いもん。
ab「…はいはい、わかったよ佐久間。
…えーっと、もうすぐ夏休みが始まるじゃん。康二は去年行ったから知ってると思うけど、8月に大きな花火大会があるの。よかったらめめもどうかなって。私と康二と佐久間、あとふっかたち4人もいるよ」